SNSマーケティング

【企業向け】SNSで話題のショートドラマとは?人気の理由や特徴、成功のポイント

近年、SNSでは「ショートドラマ」という動画投稿が注目を集めています。ショートドラマは話題性が高く、ビジネスにおいても有効なため、企業がプロモーションに取り入れるケースも少なくありません。

本記事では、ショートドラマの特徴や人気の理由、企業が活用するメリットなどを詳しく解説します。ショートドラマに関する知識を深めて成功のポイントを押さえることで、ブランドの認知拡大や企業イメージの向上が低コストで実現可能です。

ショートドラマを活用している企業の事例もご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

SNSの「ショートドラマ」とは

SNSで急速な広がりを見せている「ショートドラマ」は、Z世代の若者を中心に注目を集める新たな動画コンテンツです。縦型ショートや縦型ドラマなどとも呼ばれるショートドラマは、短時間で完結するストーリー形式の動画で、多くの場合1分から3分程度の尺で制作されています。

ストーリー性のある動画で視聴するユーザーの関心を引きつけ、瞬時に感情を揺さぶれるため、多くの人が楽しめるコンテンツとして人気です。また、ショートドラマの動画投稿はユーザーに二次拡散されやすい傾向があります。

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特にTikTokで大きな注目を集めている

ショートドラマは、SNSの中でも特にTikTok(ティックトック)で注目を集めています。TikTokは短尺動画に特化したSNSであり、ユーザーは気軽に動画の投稿や視聴ができる環境です。そのため、ショートドラマ専門のアカウントも増えています。エンターテインメント要素の強いショートドラマの投稿は話題になりやすく、ビジネスにおいても活用できるでしょう。

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また、ユーザーの行動や興味関心に合わせたコンテンツが推奨されるTikTokのアルゴリズムによって、視聴するユーザーが増加し自然とバズることも少なくありません。短尺動画をメインとするTikTokでは、ユーザーが飽きずに次々と動画を視聴できるため、ショートドラマを発信するには最適なSNSと言えます。

ショートドラマの特徴

SNSのショートドラマには、いくつかの特徴があります。

・縦型での投稿が基本
・3分以内程度の短尺
・感情に訴えかける内容
・テロップ表示がある

ショートドラマを制作するにあたり、それぞれの特徴を理解しておきましょう。

縦型での投稿が基本

一般的に、SNSのショートドラマは縦型の動画として投稿されています。多くのユーザーはSNSをスマートフォンでチェックしており、縦型動画であれば端末を横にすることなくスムーズな視聴が可能です。また、縦型で制作された動画はスマートフォンの画面全体に映像が広がるため、インパクトが強くユーザーの目を引きます。特にInstagramやTikTokでは、縦型を意識することがおすすめです。

3分以内程度の短尺

ショートドラマは、1分〜3分程度に収められた短尺動画として投稿されています。ストーリーがサクサク進む動画であれば、ユーザーは限られた時間で気軽に楽しむことが可能です。
現代のライフスタイルにおいて、SNSでは短尺動画の需要が高まっています。仕事や家事の合間に気分転換をしたいユーザーや、動画視聴に長い時間が取れないユーザーでも楽しめるよう、スピード感を重視した短尺動画を意識してください。

感情に訴えかける内容

ショートドラマの特徴として、感情に訴えかけるような内容であることが挙げられます。短いながらも起承転結のあるストーリー展開で、感動や共感、驚きや笑いなどさまざまな感情の起伏が凝縮されているショートドラマは、ユーザーに強い印象を残しやすくなります。

特に感動系や共感性の高いストーリーは、多くのユーザーにシェアされやすく、拡散が期待できます。

テロップ表示がある

ショートドラマでは、テロップを表示する形式が一般的です。
短い時間で多くの情報を伝えるには、音声だけでなくテキストを併用すると効果的です。通勤や通学など、音を出せない状況でも楽しめるよう、セリフと同時にテロップを表示するとよいでしょう。テロップがあることで視覚的に状況を把握しやすくなり、内容の理解が深まります。

さらに、動画のテンポが向上し、飽きにくくなる効果も期待できます。

SNSで「ショートドラマ」が人気の理由

ショートドラマがSNSで人気を集めている主な理由は、以下の通りです。

短時間で満足感を得られる

長時間の動画や映画を視聴することが難しいユーザーにとって、手軽な上に分かりやすく、かつ情報量が多いショートドラマは価値があるものとして評価されます。

さらに、感情に訴えかけるストーリーによって、ユーザーに新たな気づきをもたらす点からも満足度が高まります。

エンタメ性がある

エンタメ性の高いコンテンツであることも、ショートドラマの人気の理由です。飽きのこないスピーディーな展開、特有のテンポ感、インパクトのある演出といった要素から、自然と視聴しているユーザーを引き込みます。

ユーザーがエンタメコンテンツとしてショートドラマを楽しむことにより、投稿をただ視聴するだけでなく、二次的な拡散が期待できます。

タイパ重視の現代に適している

スマートフォンでの動画視聴が主流となった今、タイムパフォーマンス(タイパ)を重視する人が増えています。特にZ世代を中心とした若年層は、短時間で多くの情報や満足感を得ようとする傾向が強いです。この視聴スタイルにおいて、ショートドラマは効率的に楽しめるコンテンツとして高い人気を集めています。

共感性が高い

ショートドラマのストーリーは、視聴するユーザーが共感しやすいものが多いのが特徴です。短い時間ながらも、日常的なシチュエーションや人々の感情を描くことでユーザーが自分に置き換えられるため、共感性が高まります。

共感性が高まると同時に、ユーザーの「シェアしたい」という気持ちも強まり、それに伴い自然とバズる可能性が高まります。

企業がショートドラマを活用するメリット

企業のSNS運用において、ショートドラマを活用するとどのようなメリットがあるのでしょうか。

・広告感を抑えたプロモーションができる
・エンゲージメントが上がりやすい
・コストを抑えられる

主な3つのメリットを詳しく解説します。

広告感を抑えたプロモーションができる

ショートドラマを使ったプロモーションは広告感が薄く、ユーザーに対して自然なPRが可能です。
SNSの広告はユーザーに不快感や抵抗感を与える可能性がある一方、エンターテインメントの一環として楽しめるショートドラマでは広告感を抑えられます。そのためユーザーは受け入れやすくなり、動画の途中で離脱することもなく、企業やブランドに興味関心を持つようになるでしょう。

若年層のユーザーは、特に広告に対して敏感です。ターゲット層が若者の場合、ショートドラマを通した間接的な訴求がプロモーション効果をより高めます。

エンゲージメントが上がりやすい

企業がショートドラマを活用するメリットのひとつに、エンゲージメントが上がりやすい点が挙げられます。ショートドラマは、ユーザーの興味関心を引きつけて感情に訴えかけられるため、視聴したユーザーは「いいね」やコメント、シェアなどのアクションを起こしやすくなります。

投稿に対するユーザーのアクションが増加しエンゲージメントが上がると、結果として拡散力が高まり、認知度向上にもつながります。

コストを抑えられる

テレビCMや長尺の広告映像と比べ、ショートドラマは低コストで制作が可能です。ストーリーや演出に工夫を加えながら短尺にまとめることでユーザーに強い印象を与え、コストを抑えつつ効果的なプロモーションが実現します。

また、SNS特有の拡散性で多くの人へリーチできる点からもコストパフォーマンスが高いと言えます。コアなファンを増やすためにも、低コストで制作できるというショートドラマのメリットを活かした継続的な投稿がおすすめです。

企業がショートドラマを投稿する際のポイント

企業がSNSでショートドラマを投稿する際に気をつけるべき5つのポイントをご紹介します。

ターゲット層に合ったテーマを選ぶ

ショートドラマでは、ターゲット層に適したテーマを選ぶことが重要です。ユーザーの興味関心に合ったコンテンツでなければ、ショートドラマの効果を最大限に発揮できません。若者の場合はSNSで話題となっているトレンドを取り入れる、子育て世代の場合は家族向けのテーマにするなど、ターゲット層のライフスタイルや価値観に合ったテーマを選定してください。

また、ストーリー性の高いショートドラマではユーザーが次の展開を期待し継続的に視聴するため、企業とユーザーのつながりが深まります。ターゲット層に合ったテーマを選び、念入りに企画すると良いでしょう。

ループ再生を意識する

1分~3分程度の短尺動画として投稿されるショートドラマは、ひとりのユーザーによって繰り返し再生されることも多くあります。この「ループ再生」を意識した動画にすることで、再生回数を増やしリーチを最大化できるため、自社の認知拡大に有効です。

ループ再生を意識するための具体例としては、

・ストーリーに余韻や謎を残した終わり方にする
・冒頭から見返したくなるような「どんでん返し要素」をラストに取り入れる
・短い中でも伏線回収がされたストーリーに仕上げる

などの方法が挙げられます。

感情移入しやすい内容にする

企業がショートドラマを投稿する際は、できる限り共感性の高いストーリーになるようユーザーが感情移入しやすい内容を意識してください。人々の心に響くストーリーはコンテンツとしての価値を高めます。

家族や友人との関係、恋愛、仕事など、誰もが一度は経験するテーマに触れるストーリーがおすすめです。特に、ユーザーの私生活に関連し、感情移入しやすいショートドラマは共感や感動を呼びやすく、強い印象を与えます。その結果、ユーザー同士でのシェアも増えやすくなります。

インフルエンサーの起用を検討する

拡散力を高めるためには、インフルエンサーやタレントを起用するのもひとつの方法です。SNSで影響力のあるインフルエンサーを登場させた場合、話題性やクオリティが上がるだけでなく、インフルエンサー自身のファン層にもリーチできます。これにより、ショートドラマの再生回数やシェアが一層増加するといったケースも少なくありません。

ただし、インフルエンサーの起用にはコストがかかりますので、予算も含めた上で検討してください。

関連記事:インフルエンサーマーケティングで成果を出す秘訣や成功事例を解説

動画の冒頭に工夫を加える

ショートドラマでユーザーを瞬時に引きつけるには、動画の冒頭が非常に重要です。SNSでは膨大なコンテンツが流れ、スマートフォンではスワイプひとつで簡単に次の動画へ切り替えられます。そのため、ユーザーが最初の数秒で興味を持たなければ、途中で飛ばされる可能性が高くなります。

・視覚的にインパクトのあるシーンを瞬間的に入れる
・ラストシーンの一部をあえて冒頭に入れる
・登場人物の強い感情表現からストーリーにつなげる

など、冒頭にはしっかりと工夫を加えることがおすすめです。

企業のショートドラマ活用事例

最後に、実際にショートドラマを投稿している企業の事例をご紹介します。ぜひ参考にしてください。

事例1:株式会社NTTドコモ

出典元:docomo.official

通信サービスを提供するNTTドコモの公式TikTokアカウントでは、「等身大の青春」をテーマとしたショートドラマが配信されています。学生の青春ドラマのようなストーリーが多く、配信されているほとんどの動画が、恋愛・友情・親子関係などに絡めた内容です。Z世代の若者をターゲット層にしており、コメント欄には共感している同世代の声も見受けられます。

動画内で自社商品やサービスに対する直接的な訴求はありません。しかし、ショートドラマ配信用のアカウントとして運用している点や、ターゲット層を明確にして青春ドラマというジャンルに統一されていることからもバズりやすく、ブランド認知の拡大にも効果的です。

事例2:ヤンマーホールディングス株式会社

出典元:yanmarofficial

産業機器や農機などを扱うヤンマーは、自社のTikTokアカウントで2024年にショートドラマを配信しています。農業をテーマにしたストーリーの中で父親と思春期の娘という親子の日常が描かれていることから、共感性が高くユーザーの心に響きやすい内容です。

特に若年層がなじみのない企業の場合、若者の利用が多いTikTokでショートドラマを配信することは認知拡大に非常に有効です。若い世代の興味関心を引きつけ、認知拡大につながれば、人材獲得においても効果を発揮します。

事例3:株式会社バンタイ

出典元:gashapon_bandai

トイホビー事業を展開するバンダイのガシャポン®公式TikTokアカウントでは、2024年に「ガシャ恋」というショートドラマが公開されました。

全6話で制作されたガシャ恋は、バンダイのカプセルトイ「ガシャポン」を取り入れた青春ストーリーです。セリフや演出にガシャポンが度々登場していますが、エンタメ要素の高いストーリー性によって、視聴したユーザーに広告感を与えることなくプロモーションが実現します。

まとめ

短時間で人の心を掴むショートドラマは多くのユーザーに支持されており、近年では特に話題となっています。また、ショートドラマを活用したプロモーションは、広告感を抑えつつ高いエンゲージメントを獲得できるため、企業にもおすすめできるコンテンツです。

しかし、企業がショートドラマを活用する際には、テーマ選びや構成において企画力や専門的なスキルが必要です。自社での制作が難しい場合は、SNS運用の知識を持つプロに依頼する方法もあります。

SNSマーケティング戦略からSNS運用代行までサポートする株式会社ユナイテッドアニマルズでは、現在ショートドラマ制作も行っており、より効果の高いショートドラマを提供することが可能です。2月からは、TikTokアカウント(@ironeko29)でもショートドラマの配信を開始しました。

また、ショートドラマの制作代行サービスも提供しており、演者のキャスティング、台本制作、撮影、編集、投稿代行、分析レポートまで一貫して対応可能です。プロモーション施策としてショートドラマを活用したい企業の方は、お気軽にお問い合わせください。

SNSアカウント運用代行 &WAKE(アンドウェイク)|株式会社ユナイテッドアニマルズ

この記事の監修者

菊地 里奈

株式会社ユナイテッドアニマルズにて広報PR、SNS投稿素材の制作を担当。 インフルエンサーマーケティング業務にも従事する。 複数企業のSNS運用にもプランナーとして、制作から運用までサポートを行い、SNSマーケティング全般を守備範囲とする。

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また所属インフルエンサーによるプライベートブランドの開発、クライアント企業とのタイアップ商品開発、販売も行っています。

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