2023.07.18
SNSマーケティング
SNS集客のコツをプロが解説。効果的な実践方法やツール6つを紹介
近年、SNSの影響力が高まっているなか、InstagramやTwitterなどを活用して、集客やユーザーとのコミュニケーションを積極的にしている企業も増えてきました。
しかし、実際にSNSを運用しても間違った方法では効果が出ない場合があります。
本記事では、企業がSNS集客で失敗しないための、効果的な集客方法やツールをプロが紹介します。
SNS集客を始めたい方は、運用の参考にして集客力を高めましょう。
目次
SNS集客がなぜ重要視されるのか
SNSを活用し、集客をする企業が増えていますが、その背景には消費者の購買行動の変化があります。
総務省が公開している調査結果では、ネット上の購買プロセスが変化し、口コミを参考に購入する商品を決めているのが分かります。消費者の購買プロセスが変化したことから、SNSで口コミが広がれば、集客力が高まり、利益向上につながります。
出典元:総務省「ICTインフラの進展が国民のライフスタイルや社会環境等に及ぼした影響と相互関係に関する調査」
SNSは、キャンペーンやイベントの告知とも相性が良く、拡散されると多くのユーザーに認知され話題性が高まります。企業の商品やサービスを認知してもらうためにも、SNSは便利なツールです。
SNSで集客をするメリット
今後、SNSで集客を考えているのであれば、どのような効果があるのかを把握しておきましょう。
SNSを利用することで得られるメリットをまとめましたので、運用の参考にしてください。
拡散力が高く新規顧客を開拓できる
SNSは拡散力が高く、これまで自社の商品やサービスを知らなかった潜在顧客にも、認知を広げることができます。投稿する内容でユーザーの興味を引けると、話題性がある投稿だとSNSのアルゴリズムが判断し、興味がありそうなユーザーの検索に表示されやすくなります。
実際に、新商品などの画像やCMの一部をSNSで公開し、販売前から注目を集める企業もあります。今では、SNSで情報収集するユーザーが増えているので、新規顧客の開拓につながります。
顧客のファン化を狙える
SNSは、発信する企業との距離が近いので、顧客とのコミュニケーションが取りやすくファン化を狙えます。アパレル業では、SNSで発信しているスタッフに会うために店舗に行く顧客もいるので、ファン化の良い例です。
アパレル業に関わらず、社員の業務に密着する動画などを公開し、企業と顧客の距離を縮めている企業もあります。
SNSは、集客だけでなく直接顧客と接触をしなくても、距離を縮められるメリットがあるので、運用する効果は大きいです。
新情報を早く届けられる
SNSは発信に時間がかからないことから、新情報をいち早く顧客や潜在客に届けることが可能です。CMやリスティング広告などのように、SNSは投稿するコンテンツ作成に時間やコストがかからないので、どこよりも早く情報を届けられます。
企業によっては、発売する数ヶ月前からSNSで発信し、ユーザーの購買意欲を最大限まであげています。発信に話題性があると、新規顧客の開拓や口コミで広がる可能性もあるので、利益拡大を狙えます。
企業ブランディングに繋がる
企業の理念や独自のブランディングをSNSで表現できます。Instagramのように画像を利用したSNSで投稿に統一性があると、企業で表現したいブランディングをユーザーに向けて示すことができます。
ブランディングをうまく表現できると、企業の認知も広がり集客につながります。
SNS集客で注意したいデメリット
SNSは、便利な集客ツールですが、利用する際にはデメリットもあります。SNS集客に失敗しないためにも、デメリットも理解し対策を考えましょう。
集客まで継続的な発信が必要
SNSで集客をするには、継続的に情報を発信をし、アカウントを育てないといけません。アカウントを作成しても、最初はフォロワーも少なく認知されていないので、地道に発信をしていく必要があります。
SNSは、無料で利用できますが、集客を目的として運用するのであれば、発信内容やデータ分析などが必要です。正しい運用方法を知らなければ、うまく集客につながらず発信することに負担を感じてしまいます。
自社が望む見込み顧客を集客するのであれば、SNS運用会社の支援を利用するなどある程度のコストをかけて、SNSを最大限活かせるような取り組みが必要です。
運用業務に手間がかかる
SNSで発信をするには、投稿を作成する時間やユーザーとのやり取りがあるので、運用業務に手間がかかります。YouTubeのような動画であれば、動画の撮影や編集といった業務も発生するので作業が多くなります。
SNSで集客を始める前に、自社がどのくらいリソースをかけられるのか把握しておくと、スムーズに発信を始められます。担当者を配置するか、外部の企業に委託するなどして、運用の負担を減らす工夫もしていきましょう。
発信する内容には注意が必要
SNSは拡散力があるので、間違った内容を発信しないように注意しなければいけません。意図せず、誤った情報が広まってしまえば、企業ブランディングにも影響が出てしまいます。
失敗を防ぐためにも、発信する内容はルールを決め担当者で確認するなど、対策が必要です。
SNSで集客するコツをプロが解説
SNS集客を成功させるためには、正しいSNSの運用方法を理解し、適切なプラットフォームを選ぶことが重要です。
企業が、SNS集客を成功させるための、事前準備や認知を拡大していくための具体的な手法をまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
発信内容にあったSNSを選ぶ
SNSにはTwitterやInstagram、YouTubeなどがありますがそれぞれ特徴が違います。
Twitterは文章メインのツール、Instagramは画像といったように、発信する内容によって向き不向きのツールが出てきます。
たとえば、化粧品など見た目や使用感を発信したい場合は、InstagramやYouTubeなどを利用すると顧客に伝わりやすくなります。キャンペーンやイベントの告知など、拡散したい発信が多いのであれば、TwitterやTikTokを利用すると多くのユーザーに情報を届けられます。
自社が発信したい内容を整理し、適切なSNSを選んでください。
ペルソナを決める
次に、SNSで発信を届けたいペルソナを決めます。ペルソナを明確にすることで、発信内容にブレがなく企業が望む見込み客を集めることができます。
ざっくりと、男性か女性か決めるのではなく、年齢や職業、家族構成と細かく決めていきます。ペルソナの全体像が決まったら、どんな悩みや課題を抱えているのかも明確にしてください。
悩みや課題を明確化しておくと、解決策を提示する発信がしやすくなります。
コンセプトを決める
ペルソナが決まったら、コンセプトを決めます。コンセプトは、企画やプロジェクトでいう基本的な方向性をさします。
方向性を決めておくことで、発信内容に一貫性が生まれ、担当者同士で共通の目的を共有できます。発信内容にブレがなければ、「◯◯といえば◯◯」というようにペルソナに印象付けられ企業ブランディングにつながります。
発信内容のデータを分析
SNSで発信をするなら、データの分析は必ず実施してください。具体的には、インプレッションやエンゲージメントといった、SNSに備わっているアナリティクスを確認します。
データを分析することによって、発信内容の見直しやペルソナの反応を数字で判断できます。分析ができるようになると、ペルソナが求めている商品や情報などを理解でき、自社のサービスにも反映できます。
PDCAサイクルを回しながら最適な発信に改善
データの分析をすると、どの発信が反応がいいか解析でき、発信内容の修正につなげられます。SNS集客では、PDCAサイクルを回すことが重要になります。
具体的には、投稿した画像や文章で、反応がいいものを探します。数字がいいものから、ペルソナの求めている情報を予測し次の投稿で検証する、といったサイクルで発信をします。
反応がよければ、ペルソナに響いているということなので、発信内容がマッチしているといえます。PDCAサイクルは、SNS集客を成功させるために必ず必要なことになるので、データを分析できるツールと連携させ効率よく発信を改善していくことが重要です。
ユーザーとのコミュニケーションを大切にする
SNSは、本来ユーザーとの交流を楽しむツールです。集客で利用する場合も、顧客や興味を持ってくれた見込み客とのコミュニケーションは欠かせません。
SNSのアルゴリズムでも、交流が盛んなアカウントはフォロワーが伸びやすい傾向があります。企業をより身近に感じてもらうためにも、ユーザーとのコミュニケーションを大切にしながら運用する事が重要です。
SNS集客におすすめなツール6つを紹介
SNSには、さまざまなツールがあります。
各SNSによって、特徴や発信に適した業界にも違いがあります。自社に合ったツールを選べるよう、違いを理解して運用を始めましょう。
出典元:Instagram
日常でも、利用している方が多いInstagramは、画像がメインのSNSです。「インスタ映え」という言葉も出てきたほど人気のツールなうえ、飲食店やアパレルショップなどを検索し購買する商品を決めているユーザーが多いです。
利用している企業は、アパレルや化粧品、飲食店などが多いです。画像や短い動画の投稿なので、見た目を重視する業種に向いています。
Instagramは、発信をしながら自社のECショップに誘導できる点も魅力の一つです。
出典元:Twitter
Twitterは、拡散力が高いSNSツールなので、家電や飲食店、金融など幅広い業種に最適です。文章がメインのSNSですが、動画や画像を組み合わせることで、より発信内容を濃くできます。
利用しているユーザー数も多いことから、集客に利用する企業も多いです。キャンペーンが多く、拡散力を活かしたい企業に向いているツールです。
YouTube
出典元:YouTube
YouTubeは動画投稿をするSNSで、画像や文章よりも多くの情報を1つの動画にまとめて発信できます。観光業であれば、宿泊施設のルームツアーをしたり、アパレルであればコーディネートを紹介したりと、さまざまな企画を考え発信できます。
BtoCやBtoBの企業も多く参入し、ペルソナに向けて発信をしています。編集や撮影に時間がかかりますが、クオリティの高い動画を作ることが出来れば集客も促進できます。
LINE
出典元:LINE
LINEは、日常のメッセージのやり取りで利用されることが多いですが、ビジネス向けに発信できる「公式LINE」があります。美容やエステサロンでは、LINEでクーポンを配ったり、予約が取れるようにしている企業もあります。
他のSNSと違い、クローズドな空間での発信なので、よりユーザーとの距離を縮めファン化を狙えます。
LINEは、Lステップなどの外部ツールと連携させることによって、自動で発信ができます。文章や画像を作れば、あとはシステムが発信をしてくれるので、運用する手間を省くことが可能です。
出典元:Facebook
Facebookは、他のSNSとは違い、ホームページ代わりに利用している企業もあります。TwitterやInstagramのように、積極的に検索機能を使って情報収集するユーザーは少ないですが、Googleの検索上位に表示されやすい特徴があります。
年齢や興味関心、住んでいる地域などでペルソナを絞ることができるので、自社が届けたい人に発信ができるようになります。
TikTok
出典元:TikTok
TikTokは、10代から20代の若年層が多く、アパレルや飲食店などの企業が利用しているSNSです。発信できる情報量が多く、拡散力も強いことから大手企業も参入し積極的に、ユーザーとコミュニケーションを取っています。
明確な目的もなく、TikTokを見ているユーザーも多いので、潜在客にも商品やサービスをアプローチしやすいSNSです。
SNS集客に成功した事例
SNSでこれから集客をする場合、他の企業がどのように運用しているのかも気になるはずです。
ここからは、SNS集客に成功した事例を紹介しますので、自社の運用の参考にしてください。
Twitterでサイト訪問者が増加:カゴメ株式会社
出典元:Twitterマーケティング「Twitter活用事例」
カゴメ株式会社は、定期コースで販売している商品のターゲットを、若い層に拡大するためTwitterを利用していました。Twitterを利用する年齢層は幅広く、若年層にもリーチできると考えてのことです。
ペルソナを明確化し、ジュースを注ぐ動画や静止画を組み合わせて発信をしたことで、集客につながりました。発信を届けるペルソナを決めたことで、データを分析しPDCAサイクルも効率よく回せたのが成功の要因と企業は考えています。
Instagramで売り上げが増加:rom&nd
出典元:Instagram広告の成功事例
Instagramで集客に成功したrom&ndは、商品タグを利用しInstagramショップに誘導する方法を利用しました。商品タグを利用したことによって、低いコストで高いコンバージョンを達成し売り上げ向上につなげました。
rom&ndは、消費者との交流を大切にし、顧客のアイディアから新商品を販売するなど、顧客と近い距離で事業を展開することにも成功しています。
TikTokでコンバージョン率55%超を達成:株式会社STRACT
株式会社STRACTは、お得情報を提供するアプリ「PLUG」を提供している企業です。PLUGでは最安値情報を、アプリを開かずに通知してくれるサービスがあり、視聴者に効率よくメリットを提示したいと考えTikTokを利用しました。
具体的な方法として、実際に価格を比較している動画を投稿し、サービスの使いやすさを訴求しました。結果、動画視聴率が上がりアプリへの関心が高まったことで、コンバージョン率を向上させることに成功しています。
SNSを活用し企業の集客力を高めましょう
SNSは、国内海外ともに利用しているユーザー数も多く、集客に利用している企業も増えています。消費者は、SNSで口コミを検索し自分が望む商品やサービスを購入する傾向が高まっているので、現代のマーケティングには欠かせないツールといえます。
集客の他にも、顧客に新情報を早く届けられることや、ファン化の促進も狙えます。企業ブランディングを確立できるので、SNSを利用することで企業の認知拡大も期待できます。
SNS運用する場合は、発信を届けるペルソナを明確にしコンセプトを決めて運用してください。
発信して終わりではなく、集客を加速させるためにも、データ分析を行い仮説と検証を繰り返して、戦略的にSNSを最大限活用することが重要です。
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