公開日:2026.06.03
SNSマーケティング
Z世代のSNS利用実態は?利用トレンドと、企業が知るべき2026年の最新情報をご紹介
2026年現在、Z世代におけるSNS利用は単なる時間つぶしや息抜きにとどまらず、検索や情報収集のツールとしても広く活用されています。そのため、多くのZ世代は目的に合わせて複数のSNSを使い分けており、こうした利用傾向を十分に理解できず、Z世代へのリーチに苦戦している企業も少なくありません。
本記事では、Z世代のSNS利用実態や最新トレンドについて解説します。また、Z世代がSNSをどのように使い分けているのか、その特徴や、Z世代に向けたSNS運用のポイントについても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
2026年、Z世代はSNSをどのように利用しているのか
現在、Z世代にとってSNSは、単なるコミュニケーションツールではなく、生活インフラの一部となっています。
これまでのように、「映える写真を投稿する」「近況や日々の出来事を友人・知人と共有する」といった使い方に加え、購買行動や推し活、課題解決、暇つぶし、コミュニケーションなど、さまざまな行動がSNS上で完結するようになっています。そのため、Z世代が日常的に利用するSNSは、ひとつに限定されません。
企業がZ世代をはじめとする若年層へ効果的にアプローチするためには、まず彼らの価値観や行動背景、SNSを利用する目的を深く理解することが重要です。
関連記事:Z世代の違いと特徴とは?Z世代に向けたSNSマーケティング戦略を紹介
目的別でSNSを使い分ける傾向がある
Z世代におけるSNS利用の特徴として、ひとつのSNSに限定せず、目的に応じて複数のSNSを使い分けている点が挙げられます。前述でお伝えした通りSNSが生活インフラの一部となっていることから、知りたい情報や投稿の目的に合わせて、それぞれのSNSに異なる役割を持たせて活用しています。
たとえば、以下のように自然にSNSを使い分ける傾向があります。
・好きな動画やトレンドを短時間で楽しむ
・友人や好きな有名人の日常をチェックする
・リアルタイムな話題を確認したり、自身の本音を発信したりする
・加工やフィルターのない「リアルな瞬間」を楽しむ
また、同じユーザーであっても、SNSごとに人格やイメージをあえて変えているといったケースも、Z世代では珍しくありません。
企業がZ世代へのリーチを狙うには「まずTikTokの運用を強化する」と考えられがちです。
しかし、2026年現在では特定のSNSを活用するだけでは十分とは言えず、「どのSNSでどのような情報を発信すべきか」「このSNSでは若年層が何を求めているのか」を見極め、SNSを使い分けてアプローチしていく必要があります。
Z世代の最新SNSトレンド
Z世代の最新SNSトレンドの中で、特に注目すべきなのが「検索ツールとしての利用」と「リアルさを求める傾向」です。Z世代は、調べる行為そのものをSNS内で済ませています。
また、いわゆる「映え写真」などのような加工感の強いコンテンツよりも、等身大でリアルなコンテンツに価値を感じる傾向があります。
検索エンジンの代わりにSNS検索を利用するユーザーが増加
近年、Z世代の検索行動は検索エンジンからSNS内での検索へと移行しています。
その理由のひとつとして挙げられるのが、広告主体の情報に対する不信感や嫌悪感です。彼らにとっては、売り込み要素の強い広告主体の情報よりも、SNS検索から見つける「自分と似た価値観を持つ個人の生の声」のほうが価値が高い情報となります。
また、動画検索が普及したことも一因です。タイパ重視のZ世代は、手軽に使えるSNSの動画によって短時間で情報を得られる点に魅力を感じます。加えて、SNS検索はさらに高度化しており、断片的なキーワード検索の精度向上、位置情報と検索機能の連動、ショッピング機能によるスムーズな導線設計が可能となったことで、Z世代のSNS検索を加速させました。
従来、企業にとってのSNS運用は、主に認知拡大を図るための手段でしたが、今後は認知拡大を狙うだけに留めず、比較・検討・意思決定までできるように設計することが望ましいです。
「SNS映え」よりも、「リアルさ」を重要視するように
数年前までのSNSは、おしゃれな投稿や非日常感のある演出など、いわゆる「映え」が重視される傾向がありました。しかし現在では、そのような過度な演出や作り込みに対して不自然さを感じるZ世代も増えており、SNS疲れの一因として捉えられることもあります。
その結果、人の温度感が伝わるような飾らない情報が求められるようになり、「SNS映え」が流行る以前のような、不完全さの残る投稿やリアルな雰囲気のある投稿が再び注目されています。企業アカウントにおいても、担当者の人間味が伝わる投稿や、企業の裏側が見える発信は、ユーザーから共感を得やすくエンゲージメント向上につながりやすい傾向があります。
また、AIによる文章・画像生成をSNS運用に活用する際も、Z世代が「リアルさ」を重視している点を踏まえ、違和感のない自然な形で取り入れることが重要です。
【年代別データ】SNS利用率
近年、SNSは幅広い世代に利用されていますが、中でもZ世代は利用率が非常に高いという特徴があります。
上記のデータは、総務省の「令和6年通信利用動向調査」の結果です。
年齢別のSNS利用率では、13歳から19歳が91.8%、20歳から29歳が95%、30歳から39歳が91.4%となっています。Z世代と呼ばれる世代は2026年時点で10代中盤から30代前半であり、データ上で該当する年代のSNS利用率はどれも90%以上です。
このデータから、Z世代はSNSを日常的に利用しており、彼らにとってSNSが生活の基盤となっていることが分かります。
Z世代の主要SNSと使い分け
前述の通り、Z世代は目的に応じて複数のSNSを使い分けており、それぞれのSNSに明確な役割を持たせています。SNSごとに求められるコンテンツの特徴も大きく異なるため、各SNSの特性を理解せずに同じ投稿を流用しても、十分な効果は期待できません。
ここでは、Z世代が主に利用しているSNSの特徴と、それぞれをどのように使い分けているのかについて解説します。
Z世代のSNS利用状況
出典:Z世代のSNS利用最新動向2025 – SHIBUYA109 lab. – 株式会社SHIBUYA109エンタテイメント
株式会社SHIBUYA109エンタテイメントが実施した「Z世代のSNS利用最新動向2025」では、上記のような調査結果が出ています。
Z世代の89.6%がInstagramを利用しており、YouTubeなどの動画配信サービスは86.2%、Xは69.0%、TikTokは60.8%、BeRealは33.4%です。(※2025年7月時点)
これにより、半数以上のZ世代が複数のSNSを使い分けていることが分かります。
プラットフォームごとの使い分け
TikTok
Z世代にとって現在のTikTokは、単に短尺動画を視聴して楽しむためのSNSではなく、検索・発見・情報収集・娯楽・購買まで幅広い用途で活用されるプラットフォームへと変化しています。
とくに、トレンド情報や趣味に関するコンテンツを発見するツールとしての需要が高く、同時に購買行動にも大きな影響を与える存在となっています。さらに、アプリ内で購入まで完結できるEC機能「TikTok Shop」の提供開始も、Z世代の購買行動を後押しする要因のひとつといえるでしょう。
関連記事:TikTok Shopとは?導入方法や企業向けの運用ポイントをご紹介
ビジュアル要素が重視されるInstagramは、ファッション・美容・グルメ・インテリアなど、自分の趣味や好みに合った投稿をチェックする際に利用されやすい傾向があります。加えて、近年では、パーソナルなコミュニケーションの場として活用するZ世代も増えています。
たとえば、以下のような使い方が挙げられます。
・ストーリーズの限定公開機能を使い、友人や知人と近況を共有する
・保存(ブックマーク)機能を活用し、趣味に関する情報を収集する
・DM(ダイレクトメッセージ)を日常的な連絡ツールとして利用する
このように、近年のInstagramは、フィード投稿による発信だけでなく、情報収集や、交流のある相手とのクローズドなコミュニケーションの場としても活用されています。
関連記事:Instagramマーケティングの始め方|戦略や成功事例をご紹介
X
Xは、主にリアルタイム情報の収集や、本音を発信・共有する場として利用されています。
リアルタイム情報の面では、ニュースや地域の速報、イベント実況、推しに関する情報などを即座に確認できる点が大きな強みです。とくに推し活を行うZ世代にとっては、欠かせないSNSのひとつといえるでしょう。リポスト機能や関連ハッシュタグを通じて、ファン同士で交流したり、推しの活動をリアルタイムで盛り上げたりできるため、1日に何度もチェックするユーザーも少なくありません。
また、Xはテキスト中心で気軽に発信できるという特徴があることから、ほかのSNSと比べて匿名性の高いコミュニケーションが生まれやすく、率直な意見交換や本音の発信が行われやすい傾向があります。
YouTube
短尺動画から長尺動画まで幅広く対応しているYouTubeは、Z世代にとってテレビのような存在となっています。
作業用BGMとして動画を流したり、Vlogや解説動画を視聴したり、エンタメコンテンツをじっくり楽しんだりと、さまざまな用途で利用されており、比較的滞在時間が長くなりやすいSNS・動画プラットフォームといえるでしょう。
また、YouTubeには、さまざまなジャンルの専門家による公式チャンネルや学習コンテンツ、雑学系動画なども豊富に存在します。デジタルネイティブであるZ世代は、動画を通じた学習にも抵抗感が少なく、知識やスキルを効率的に習得する手段として活用している点も特徴です。
LINE
連絡手段としてInstagramのDMを利用するケースが増えているZ世代ですが、依然としてLINEの利用率は高く、メールや電話に代わる主要なコミュニケーション手段として定着しています。
一方で、Z世代がLINEの連絡先を交換する相手は、以下のように限定される傾向があります。
・家族や恋人など心理的距離の近い関係
・友人、仕事仲間といった面識のある人
・グループチャットでやりとりする必要がある場合
このように、Z世代にとってLINEは、比較的“クローズドな関係性”で利用するコミュニケーションツールとして位置づけられています。
その他
2026年現在、TikTokやInstagramのような大型SNS以外にも、さまざまなSNSがZ世代から支持を得ています。
BeReal
「自然体を届けるSNS」「盛らないSNS」としてZ世代に人気です。通知が届いたらすぐにリアルタイムの状況を投稿するのがBeRealの特徴で、加工感のない等身大の瞬間を共有できます。
Pinterest
画像検索・アイデア収集ができるビジュアル探索型のSNSです。SNS検索を好むZ世代に適しており、Pinterestの画像経由で購買まで完結できる点も強みです。
Discord
特定のコミュニティ内で、ボイス・ビデオ・テキストチャットができるDiscordは、特にゲーム中の交流やファンコミュニティとして活用されています。物理的に会ったことがある友人や知人だけでなく、オンラインゲームや趣味を通じてインターネット上の仲間とつながる際に有用です。
SNS疲れに悩まされるZ世代にとって、いいねやフォローの数に縛られず交流を楽しめるDiscordは「気兼ねなく使えるSNS」として支持を得ています。
関連記事:【企業向け】SNSマーケティングとは?メリット・デメリットや導入事例
企業アカウントがZ世代のリーチを獲得できない場合に考えられる原因
多くの企業がSNS運用に参入している中、「Z世代向けに発信しているつもりなのに効果を実感できない」「どうすれば若年層に響くのか分からない」と悩む企業も少なくありません。
Z世代向けのSNS運用は、単純な広告発信だけでは成果につながりにくいのが現状です。ここでは、企業アカウントがZ世代のリーチを獲得できない場合に考えられる主な原因を3つご紹介します。
ほとんどの発信が既存顧客向けになっている
Z世代のリーチを獲得できない企業アカウントの特徴として、既存顧客向けの発信に偏っている点が挙げられます。
たとえば、以下のような投稿です。
・新商品発売の案内
・キャンペーン告知
・サービス更新情報
投稿が上記のような内容ばかりでは、Z世代に限らず新規顧客の興味・関心を引きにくくなります。さらにZ世代は、広告や売り込み要素の強い発信に抵抗感を抱きやすい傾向があります。そのため、既存顧客向けの情報発信ばかりが目立つ状態では、十分な効果は期待できません。
「投稿を見たZ世代がどのような感情を抱くか」「Z世代にとって価値やメリットのある内容になっているか」といった視点を持ちながら、アカウント設計や発信内容を見直すことが重要です。
公式アカウント感が強すぎる
信頼感を重視するあまり、公式アカウントらしさが強く出すぎている場合も注意が必要です。
・極端に丁寧で堅苦しい文章
・定型文ばかりの無機質な投稿
・専門用語が多い発信
上記のような発信は、Z世代には不向きです。Z世代は、企業からの一方的な情報発信よりも、そのアカウントを運営している「人」の存在や、親しみのあるコミュニケーションを重視する傾向があるためです。 親近感が生まれやすくなるよう、信頼と共感を意識することがおすすめです。
Z世代の傾向とSNSのアルゴリズムを理解しきれていない
Z世代のリーチを獲得できない要因のひとつとして、Z世代特有の価値観や、SNSのアルゴリズムを十分に理解できていない点が挙げられます。 Z世代の多くはコスパ・タイパ重視です。また、ほかの世代に比べて共感を求める傾向があり、自分らしさを尊重し、多様な価値観を受け入れる傾向もあります。
さらに、2026年現在のSNS運用では、従来のようにフォロワー数だけを重視した施策では、大きな成果を期待しにくくなっています。SNSごとに評価される要素やアルゴリズムは異なるため、最新の動向を素早く把握し、柔軟に対応していくことが重要です。
関連記事:【インスタアルゴリズム】2026年最新分析|評価されやすい運用とは?企業向けにアルゴリズムの変化を解説
Z世代に向けたSNS運用のポイント
最後に、Z世代に向けたSNS運用のポイントを解説します。企業が押さえておくべきポイントをしっかり理解し、効果的に運用しましょう。
広告配信よりもインフルエンサーやUGCの活用を優先する
SNS検索を好むZ世代は「自分と似た価値観を持つ個人の生の声」に価値を置きます。加えて広告に抵抗があるため、企業広告よりも、自身が支持しているインフルエンサーや、同じ立場である一般ユーザーの投稿「UGC(ユーザー生成コンテンツ)」が効果的です。
具体的には、インフルエンサーが実際に使用している動画や、一般ユーザーのレビュー投稿などが挙げられます。広告を出稿するという感覚ではなく、Z世代ユーザーの自然な交流に参加する感覚で施策を講じることがおすすめです。
関連記事:【企業向け】UGCマーケティングとは?メリットとキャンペーン成功事例7選
プラットフォームを適切に使い分ける
各SNSの特徴を理解するだけでなく、Z世代がSNSごとに求めるコンテンツの傾向や違いを把握し、適切に使い分けることが重要です。Z世代のSNS利用傾向については、見出し「Z世代の主要SNSと使い分け」の内容も参考にしてください。
また、仮に同じ訴求テーマであっても、全SNSでひとつの投稿を使いまわす手法は好ましくありません。SNSごとに求められるビジュアル要素やトレンド感、拡散性、リアルタイム性などの特徴を踏まえたうえで、Z世代の利用傾向に合わせて発信内容を最適化しましょう。
変化の激しいトレンドの波をうまくキャッチする
Z世代に向けたSNS運用では、スピード感のある発信が重要です。SNSはトレンドの移り変わりが非常に早く、日々新たな話題や流行が生まれています。企業がこうした「トレンドの波」を的確に捉え、SNS運用に活かすためには、完璧さを求めすぎるのではなく、トレンドが過ぎ去る前にタイミングよく発信することが求められます。
また、企業がトレンドを取り入れることは、話題性や再生数の獲得だけでなく、Z世代に親近感を持ってもらううえでも効果的です。一方で、トレンドを過度に意識しすぎると、不自然な印象を与えてしまい逆効果になる可能性もあります。重要なのは、企業アカウントとしての「自社らしさ」を保ちながら、自然な形でトレンドを取り入れることです。
まとめ
2026年現在、Z世代はSNSを単なる暇つぶしのツールとしてだけでなく、検索エンジンの代替や情報収集ツール、コミュニケーションの場、さらには連絡手段としても活用しています。こうした背景から、目的に応じて複数のSNSを使い分ける傾向が強まっており、企業側にも「どのSNSで、どのように訴求するべきか」を適切に判断する視点が求められています。
今後のSNS運用では、企業が伝えたい内容を優先するのではなく、ユーザーが求める情報を重視することが重要です。とくに、リアルさや共感性を重視するZ世代の価値観に寄り添った発信が、成果につながりやすくなります。
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