2024.11.30
インフルエンサーマーケティング
インフルエンサーとアンバサダーの違いは?メリット・デメリットや失敗しない選定方法
インフルエンサーとアンバサダーは、現代のマーケティングに欠かせない存在です。とはいえ、マーケティング施策において起用するにあたって、インフルエンサーとアンバサダーにはどのような違いがあるのでしょうか。
本記事では、インフルエンサーとアンバサダーそれぞれの特徴やマーケティング施策で起用される背景、メリット・デメリットについて詳しく解説します。また、企業での成功事例もまとめているので参考にしてみてください。
目次
インフルエンサーとアンバサダーの違い
インフルエンサーとアンバサダーは、役割やマーケティングでの効果が異なります。両者でどのような違いがあるのかを解説します。
インフルエンサー
インフルエンサーは、ソーシャルメディアやブログなどのプラットフォームで影響力を持つ個人です。独自の視点や専門知識を持ち、多くのフォロワーから強い信頼を得ています。フォロワーとの信頼関係を活かしながら、企業の商品やサービスを推奨することで、消費者の購買行動に影響を与える存在です。
アンバサダー
アンバサダーは、企業やブランドの理念や価値を体現し、メッセージを広める役割を担う人物です。ブランドのイメージ向上や認知度の向上に寄与し、長期的な関係を築くことが求められます。
一般的に、アンバサダーは、ブランドとの契約に基づき、企業が主催するさまざまなキャンペーンに参加します。信頼性と忠誠心が重視され、消費者からの支持を得るために欠かせない存在です。
インフルエンサーとアンバサダーの起用が注目される背景
インフルエンサーやアンバサダーの役割は、マーケティングにおいてますます重要になっています。ブランドの信頼性を高め、消費者との距離を縮める手段として機能します。また、SNSが成長し続ける中で、その影響力は無視できないものとなっています。
注目されている背景を詳しく解説します。
SNSの影響力が高まっている
SNSの普及により、企業と消費者のコミュニケーション方法は大きく変化しました。とくにインスタ(Instagram)やTikTokなどのプラットフォームでは、インフルエンサーが情報を発信し、ユーザーと強い信頼関係を築いています。
インフルエンサーとユーザーの信頼関係が高まることで、ユーザーはインフルエンサーの推薦を重視し、ブランドへの信頼感も向上します。このように、SNSの影響力は高まり、マーケティング戦略において不可欠な存在となりました。
消費者の購買行動が変化している
デジタルツールの発展に伴い、消費者の購買行動も変化しています。従来のテレビ広告や紙媒体から情報を得るのではなく、SNSを通じて他者の意見や体験を重視する傾向が強まっています。
また、消費者はインフルエンサーのレビューや推薦を信頼し、それに基づいて購買を決定する機会も多くなっています。このような購買行動の変化により、企業がインフルエンサーやアンバサダーを起用し、リアルな声を届けることの重要性が高まっています。
市場の競争が激化
現代では、製品やサービスが溢れ競争が激化しています。企業はブランドの差別化を図るために、新たなマーケティング手法を模索しています。
そのなかで、インフルエンサーやアンバサダーの活用は、ブランドの認知度を高め、消費者に直接アプローチする効果的な手段です。また、ターゲット層に対してより的確なメッセージの発信が可能で、競争の中で優位性を確保する戦略として注目されています。
インフルエンサーやアンバサダーを起用するメリット
インフルエンサーやアンバサダーを起用することには多くのメリットがあります。彼らの影響力を活用することで、費用対効果の高いマーケティングや自然な商品プロモーションが可能です。具体的なメリットについて紹介します。
費用対効果の高いマーケティング
インフルエンサーやアンバサダーの起用は、費用対効果が高いマーケティングが期待できます。従来の広告手法に比べて、ターゲットを絞ったアプローチにより、効率的なリーチが期待できます。
さらに、信頼関係を築いているインフルエンサーが自社商品やサービスを紹介することで、消費者の共感を得やすくなります。限られた予算を有効に活用し、コンバージョン率の改善にもつながります。
自然な商品プロモーション
インフルエンサーやアンバサダーを用いたマーケティングは、日常生活の一部として商品が紹介されるため、広告感が薄れます。フォロワーは無理なく商品に興味を持ちやすく、自然な形で興味関心を持てます。
このように、リアルな使用シーンが伝えられることで、消費者が「試してみたい」と感じやすくなります。結果として購入意欲を高め、売上につながる可能性が高まります。
企業や商品ブランドのイメージ向上
インフルエンサーやアンバサダーとの協業は、企業のブランドイメージ向上に貢献します。信頼されるインフルエンサーが製品を推薦することで、消費者に好印象が伝わります。
また、社会的に意義のある活動を行うインフルエンサーとの連携は、ブランドの理念や価値観を効果的に伝えるのにも役立ちます。企業が持つブランドの深みが増し、消費者からの支持を得やすくなります。
エンゲージメントの増加
インフルエンサーやアンバサダーはフォロワーとの、双方向のコミュニケーションを重視し、対話を促進します。フォロワーは自分の意見が尊重されていると感じ、親近感を抱きやすくなります。
こうして高まったエンゲージメントは、消費者の忠誠心を育む要因となります。結果的に、リピーターの増加や口コミによる新規顧客の獲得が期待できます。
特定のターゲット層へのアプローチ
インフルエンサーやアンバサダーの特性を活かし、企業は狙ったターゲット層に対して効果的にアプローチできます。
それぞれのインフルエンサーやアンバサダーは特定のフォロワー層を持っているため、ニーズに合った商品を紹介することで高い反響が得られます。興味を持つ消費者に広告が届き、競争が激しい市場での優位性を狙えます。
インフルエンサーやアンバサダーを起用するデメリット
インフルエンサーやアンバサダーの起用には多くの利点がある一方で、デメリットもあります。ブランド不一致やフォロワーの信頼性の低下、効果の持続性の問題など、リスクを考慮する必要があります。ここでは、具体的なデメリットについて詳しく解説します。
ブランド不一致のリスク
インフルエンサーやアンバサダーが企業やブランドの価値観と異なる行動を取ると、ブランドイメージに悪影響を及ぼす可能性があります。この不一致が生じると、消費者からの信頼を損ね、ブランドの評判に大きな打撃を与えます。
このような状況が続くと、企業のブランドロイヤルティにも悪影響を与えます。ブランドメッセージを明確にし、整合性の不一致が起きないよう連携を強化することが重要です。とくに、SNSでは発言や行動が瞬時に拡散されるため、起用するインフルエンサーの選定には注意が必要です。
効果の持続性が短い可能性
インフルエンサーやアンバサダーの起用は、一時的な効果で終わることも多いです。新しいキャンペーンが始まると、消費者の興味が他に移ってしまい、過去の施策の影響が薄れるためです。
また、インフルエンサーやアンバサダーが新たな活動を行うと、消費者の記憶から消えやすくなります。長期的なブランド認知の向上には、持続的な努力と戦略的なアプローチが必要です。
管理コストの増加
インフルエンサーやアンバサダーとの関係構築には、相応の時間やリソースが求められます。企業はインフルエンサーやアンバサダーと継続的で信頼性のある関係を築くために、専任のチームや担当者を配置する必要があります。
また、アンバサダーの活動を観察し、その成果を測定するためのコストも発生するため、企業の負担が大きくなります。結果としてマーケティング予算が圧迫され、全体的な戦略にも影響が発生します。
インフルエンサーやアンバサダーの失敗しない選定方法
インフルエンサーやアンバサダーの選定は、ブランド戦略に影響します。
選定においては、ターゲットオーディエンスの明確化、ブランドとの相性、フォロワーのエンゲージメント率が重要な要素となります。
ターゲットオーディエンスの明確化
ターゲットオーディエンスを明確にすることは、インフルエンサーやアンバサダーを選定する際の基礎です。まず、企業やブランドが提供する製品やサービスが、どの層に向けられているのかを理解する必要があります。
特定の消費者層に最も影響力を持つインフルエンサーやアンバサダーを選定することで、効果的なマーケティングにつながります。また、マーケティングメッセージの効果が向上し、より多くの潜在顧客にリーチできる可能性が高まります。
ブランドとの相性の確認
インフルエンサーやアンバサダーの選定は、ブランドとの相性を確認することも重要です。選定した人物が持つ価値観やスタイルが、自社のブランドイメージとどれだけ一致しているかを評価します。
相性が悪い場合、プロモーション活動が逆効果となる恐れがあるため、慎重なチェックが求められます。ブランドメッセージと一致するインフルエンサーを選ぶことで、消費者に対する影響力を最大限に引き出せます。
フォロワーのエンゲージメント率の確認
フォロワーのエンゲージメント率は、インフルエンサーやアンバサダーの影響力を測る上で欠かせない指標です。高いエンゲージメント率を誇るインフルエンサーは、フォロワーとの関係が深く、発信する情報に対する反応も良好です。
エンゲージメントを重視することで、企業からのメッセージが多くの人に届きやすくなります。
インフルエンサーやアンバサダー活用の成功事例
インフルエンサーやアンバサダーの活用は、ブランドと消費者をつなぐ重要な手法です。
最後に、企業における成功事例を3つご紹介します。今後の参考にしてみてください。
株式会社ワークマン
株式会社ワークマンのアンバサダーは、同社製品の愛用者から選ばれ、ワークマンの機能性や魅力を発信する役割を担っています。アウトドアやバイク、キャンプなどの分野で活躍する人々が対象で、アンバサダーとして製品の試用やプロモーション活動に参加しています。
さらに、ユーザーの視点から製品開発やマーケティングにも貢献し、新製品発表会やモニター調査を通じてフィードバックも実施します。これらの活動により、ワークマンのブランド力強化と認知度向上に寄与しているのが特徴です。
株式会社資生堂
株式会社資生堂のアンバサダーは、企業ブランドや価値を伝えるための重要な役割を担っています。著名人や影響力のあるインフルエンサーが、資生堂のビジョンや製品の特長を発信し、ブランドの認知度向上と新たな市場開拓を目指しています。
また、アンバサダー活動には、持続可能性や美しさをテーマにしたキャンペーンも含まれます。製品の魅力やブランドメッセージを多角的に広め、資生堂の価値をグローバルに伝えるのが役割です。
カゴメ株式会社
カゴメは「野菜生活100」アンバサダーに、愛知県出身でバンド名が「野菜ジュース」で由来する緑黄色社会を起用しています。新CMでは、「朝を味方に。」というメッセージと共に、朝の栄養週間を提案し、彼らの音楽とカラフルな映像で健康的なイメージを強調しています。商品と親和性が高いアンバサダーを起用することで、視聴者に共感を促し、ライフスタイルへの浸透を図る戦略が採用されています。
株式会社大丸松坂屋百貨店
株式会社大丸松坂屋百貨店は、社員をインフルエンサーとして活用し、リアルな視点で製品やサービスを発信しています。社員のSNSを通じて店舗での新商品やプロモーション活動を紹介し、顧客との信頼関係を築くことを目的としています。
社員による発信は、企業の公式広告とは異なり、消費者に共感を持たせやすいのが特徴です。消費者との新たな接点を生み出し、企業のブランド認知度を向上させています。
アンファー株式会社
アンファー株式会社は、若年層をターゲットに「スカルプD」のブランディングを行うために、俳優の磯村勇斗さんを起用しました。CMの中で、磯村さんは5つの異なる役柄を演じ、ブランドメッセージ「どんな自分も、優しくととのう」を伝えています。
また、Web上では、CMのメイキング映像やインタビューも公開されており、製品に対するこだわりを消費者に向けて発信しています。ターゲットと同世代のインフルエンサーを起用することで、ブランドの信頼性や親しみやすさの強化につなげています。
まとめ
インフルエンサーとアンバサダーは、ブランド戦略において異なる役割を担います。インフルエンサーは短期的なプロモーションを担当し、迅速な情報拡散が期待できるのに対し、アンバサダーは長期的な信頼構築に貢献します。
ただし、選定にあたっては、ターゲット層やブランドイメージに合う人物を慎重に選ぶことが重要です。また、誤解を招く表現や過度な誇張は避け、明確なガイドラインを設けることでリスクを管理することが重要です。
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ユナイテッドアニマルズでは、インフルエンサーのマネジメント・プロデュース・育成およびクライアント企業のマーケティング戦略立案・広告・宣伝支援を行っています。
また所属インフルエンサーによるプライベートブランドの開発、クライアント企業とのタイアップ商品開発、販売も行っています。
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