SNS運用

旅行・観光業界のSNS運用方法|基礎知識や効果的な活用、成功事例

旅行・観光業界のSNS運用方法|基礎知識や効果的な活用、成功事例

SNSは、旅行・観光業界にとって重要な集客・マーケティング手段です。特にInstagramやX(Twitter)は、視覚的な魅力でリアルな体験を共有するのに最適です。観光地の認知拡大や訪問意欲の喚起にも大きく貢献しています。

SNS運用を成功させるには、戦略的なコンテンツ企画やターゲットに合わせた情報発信が不可欠です。

本記事では、旅行・観光業界におけるSNS運用の基礎知識や効果的な活用方法、成功事例について詳しく解説します。

旅行・観光業界におけるSNS活用の重要性

旅行・観光業界でSNS活用が重要視される理由は、旅行の計画段階から訪問後の体験共有まで、多くのユーザーがSNSを利用するためです。SNSの利用者は年々増加し、プロモーション力や販促効果も高まっています。

観光地の最新情報や風景の美しさをSNSで発信すれば、ユーザーの関心を引き、訪問意欲を高められます。また、SNSはユーザーの反応やUGCを集める場としても有効です。

拡散力の高いX(Twitter)や視覚的な訴求に優れているInstagramを活用して、観光地の魅力を発信することで、認知度の向上やより多くの人へ向けた効果的なアプローチもしやすくなります。

このように、旅行・観光業界におけるSNSの活用は、旅行者との接点を増やし、魅力的な観光体験を訴求するための重要なツールとして注目されています。

各SNSの特徴と旅行・観光業界での活用方法

各SNSの特徴と旅行・観光業界での活用方法

Instagram

Instagramは視覚に訴えるSNSであり、料理や観光地の風景といった画像をシェアする旅行・観光業界とは、非常に相性が良いプラットフォームです。数あるSNSの中でも、とくにビジュアルを重視している点が特徴です。

観光地の美しい風景や宿泊施設の雰囲気を画像や動画で共有すれば、ユーザーの旅行意欲を刺激できます。また、Instagramのストーリー機能やリールを活用すれば、リアルタイムでの情報発信やイベントのハイライトを短期間で多くのユーザーに届けることが可能です。

さらに、「#グルメ旅行」「#女子旅」など、ターゲット層に合わせたハッシュタグを付ければ、投稿を見てもらいたいユーザーにチェックしてもらえる可能性も高まります。

X(Twitter)

Xはリアルタイム性が高く、最新の情報やニュースを発信するのに適しています。また、他のSNSに比べて拡散力が高く、シェアされると多くのユーザーにリーチできるという特徴もあります。短い文章で情報を伝えられるため、フォロワーの関心を瞬時に引きつけられます。

特に季節のイベントや天候、臨時の交通状況など、迅速な情報提供に適しています。観光地を訪れたユーザーの投稿を引用リツイートしたり、いいねしたりするなど、コミュニケーションを取ってUGCの創出を促すという方法もあります。

企業によってはファンの獲得やプロモーションを目的に、フォロー&リツイートキャンペーンや、いいねを活用したプレゼントキャンペーンなどを実施しています。

Facebook

Facebookは幅広い年齢層にリーチできるため、旅行や観光関連の詳細な情報発信に適しています。長文の説明や写真のアルバム形式での投稿により、ユーザーに観光地の情報を深く伝えることが可能です。

また、Facebookグループを活用すれば、同じ興味を持つ旅行者とコミュニケーションを図り、ファン層を増やすことができるため、UGCの創出にも効果があります。複数の従業員でFacebookの投稿を行い、現場のリアルな声をユーザーに届けるというのも一つの手です。

TikTok

TikTokは、短時間でインパクトのある動画を配信できるSNSです。特に若年層に対する訴求力が高く、観光地のユニークな魅力を短い動画で表現することで、多くの関心を集められるという特徴があります。

観光地や旅先の魅力を数十秒から1分の動画にまとめ、流行のBGMやエフェクトを使用するのがポイントです。最も若年層が使用している傾向があり、短い動画にテンポ良く内容を詰め込むことで、より注目してもらえる可能性が高まります。

関連記事:【企業向け】TikTokとは?使い方やビジネス活用方法・事例を解説

旅行・観光業界でのSNS活用方法

旅行・観光業界では、具体的にどのようにSNSを活用すればよいのでしょうか?ここでは、主な活用方法を3つご紹介します。

自社の公式アカウントによる情報発信

企業の公式アカウントを通じて、観光地の魅力やイベント情報を定期的に発信する方法は最も一般的なSNS活用方法です。オウンドメディアや雑誌など、読み物の代わりとしてSNSを活用することをおすすめします。

新たな観光スポットの紹介や人気の料理、観光施設のリニューアル情報など、訪問者に役立つ情報を提供することが重要です。魅力的な情報を発信できればいいねやシェアをしてもらいやすくなり、より多くのユーザーへのリーチも期待できます。

ユーザーにとって有益な情報を継続的に発信することで、アカウントのフォロワー数は増え、信頼性の向上やファンの獲得にもつながります。

UGCの創出

UGC(User Generated Content)は、ユーザーが自発的に作成したコンテンツを指すマーケティング用語で、SNSの投稿や口コミ、ブログ記事などが該当します。

企業が発信する広告とは異なり、UGCはユーザーのリアルな体験や率直な意見が反映されているため、信頼性の高い情報として多くのユーザーが参考にしています。企業にとっても、広告費をかけずに宣伝効果を得られるため、近年注目されているマーケティング手法です。

具体的には、観光地や施設での体験を投稿してもらうSNSキャンペーンや、ハッシュタグを活用した企画を実施することでUGCを創出することが可能です。このような利用者の実体験が他の旅行者に影響を与え、新たな訪問者を呼び込めます。

関連記事:UGCマーケティングとは?メリットとキャンペーン成功事例4選

インフルエンサーマーケティングの実施

SNS上での影響力があるインフルエンサーを起用したマーケティングを実施することで、より広い層に観光地の魅力を伝えられます。特に多くのフォロワーを持つインフルエンサーによる発信は、ターゲット層に効果的にアプローチしやすく、短期間で注目を集めることができます。

インフルエンサーマーケティングでは、常日頃から旅行に関する情報を発信しているインフルエンサーの起用や、フォロワー数だけでなく、属性やエンゲージメントなどを把握して、適切なインフルエンサーを選定することが大切です。親和性の高いインフルエンサーを起用することで、より効果的なSNS運用が可能になります。

関連記事:【企業向け】インフルエンサーマーケティングのメリット・デメリット、気になる依頼費用を徹底解説

旅行・観光業界でのSNS活用のポイント・注意点

旅行・観光業界でのSNS活用のポイント・注意点

旅行・観光業界でのSNS運用では、以下のポイントや注意点に気をつけることで、より効果的に活用することができます。

  • 常に最新情報を更新する
  • 画像を盛りすぎない
  • トップに来る画像を工夫する
  • 位置情報やハッシュタグを付ける
  • 訪れるときに必要な情報を載せる

各ポイントについて詳しく解説します。

常に最新情報を更新する

SNSを活用する際は、最新の情報を継続的に更新することが必要です。観光地や施設に関する新しい情報や変更点をリアルタイムで発信することで、訪問者の期待を裏切らず、信頼を維持することができます。

最新情報の更新を怠ってしまうと、SNS投稿を見て旅行先を訪問したユーザーが、目当てのサービスやキャンペーンを利用できない事態などが起こります。ユーザーの期待を裏切ると信頼を失い、失った信頼を回復するのは非常に難しくなります。

「正確な情報の記載」と「最新データの更新」を常に意識してSNS運用に取り組みましょう。

画像を盛りすぎない

SNSに投稿する画像や動画は、過度な加工や文字装飾を避け、自然な美しさを活かした画像を使用しましょう。魅力的な写真を投稿することは大切ですが、ユーザーが実際に旅行先に訪れたときに、「投稿されていた画像と違う…」と落胆すると、口コミ評価の低下や信頼の喪失につながります。

情報量を盛り込みすぎると視覚的な印象がぼやけて訴求力が低下するため、画像はシンプルで魅力を効果的に伝えるものを選びましょう。また、訴求力と画質のバランスが取れた画像や動画を投稿することが重要です。

トップ画像を工夫する

投稿の最初に表示されるトップ画像は、ユーザーが興味を持つかどうかを左右するため、特に工夫が必要です。観光地の象徴的な風景やユニークなアングルから撮影した写真を使用することで、最初の印象を強く残せます。また、人物を写り込ませることで自分が実際に旅行した時をイメージしやすくなる効果もあります。

さらに、発信テーマを絞ったりどのような戦略が必要かを練ったりした上で、トップ画像を加工するのも効果的です。トップ画像のトーンを揃えることで、ページ全体に統一性が出て、よりアカウントを魅力的に見せることができます。

位置情報やハッシュタグを付ける

投稿には位置情報やハッシュタグを付けることで、特定の観光地に関心を持つユーザーにリーチしやすくなります。「〇〇観光」「〇〇グルメ」など、場所や観光テーマに関連するタグを適切に選んで投稿することで、逆引き検索による流入が期待できます。

また、位置情報やハッシュタグをつけることで、フォロワーのフィード投稿などにも表示され、より多くのユーザーにリーチしやすくなります。

関連記事:【集客力アップ】インスタで店舗の位置情報を追加する方法は?メリットや活用例も紹介

訪問時に必要な情報を載せる

観光地に関する情報を発信する際は、写真などで旅先の魅力を伝えることも大切ですが、アクセス方法や営業情報など、訪問者が役立つと感じる情報もあわせて提供することが重要です。

具体的には、観光地へのアクセス方法や営業日時、料金、予約方法といった、実際の訪問に必要な情報を載せる必要があります。訪問計画の参考になり、情報収集を行うユーザーの負担軽減にもつながります。また、情報を掲載する際は、正確な情報であるかをしっかり確認した上で掲載しましょう。

旅行・観光業界の成功事例3選

旅行・観光業界の成功事例3選

最後に、旅行・観光業界で参考になる、SNS運用の成功事例を3選ご紹介します。

楽天トラベル

楽天トラベル
参考:楽天トラベル【公式】Instagramアカウント

楽天トラベルは、Instagramを通じて観光地や宿泊施設の魅力を発信し、40万人以上の多くのフォロワー(2024年11月時点)から支持を集めています。

「〇〇の観光スポット7選」「〇〇の宿8選」など、トップ画像に魅力的な画像とわかりやすいテキストを載せることで、ユーザーの興味を瞬時に引きつけているのが特徴です。

また、旅行先が決まっているユーザーが情報を集めやすいよう、右上に都道府県を明記するなどの工夫がされており、ユーザーからの信頼度向上にもつながっています。

都道府県やキャンペーン別にハイライトを分けているのも特徴です。整理されたわかりやすい情報発信が功を奏している一例です。

じゃらん

じゃらん
参考:じゃらん<公式>Xアカウント

大手の宿・ホテル予約サイト「じゃらん」はX(Twitter)を活用し、季節に合わせた観光情報や特集、お得なクーポン情報を発信しています。美しい観光地の写真や魅力的な料理の写真を載せ、詳細情報を確認する際に自社サイトへの訪問を促しています。

また、抽選で無料宿泊や利用券が当たるキャンペーンを定期的に実施している点もポイントです。自社サイトのフォローとキャンペーンに関する投稿のリポストを条件にすることで、認知拡大が見込めます。拡散力が高いX(Twitter)を上手く活用した一例です。

HIS(タビジョ)

HIS
参考:タビジョ Instagram

大手旅行会社のHISが運営する「タビジョ」は、特に女性向けの旅行情報を発信し、Instagramで多くの支持を得ています。

トップ画像はポップな色合いとおしゃれなテキストで加工されており、ターゲット層と同年代の人物が必ず写り込んでいることで、ターゲット層に向けた効果的なマーケティングを実施できます。投稿に統一感を持たせることで、アカウントをより魅力的に演出している点もポイントです。

旅行先での楽しみ方や、おしゃれなスポットなどの情報を発信することで、ユーザーの旅行意欲を喚起できます。「タビジョ」や「女子旅」など、ハッシュタグのつけ方も参考になります。

まとめ

まとめ

本記事では、旅行・観光業界におけるSNS運用の基礎知識や活用方法、実際の成功事例などを解説しました。

SNSは旅行・観光業界において、プロモーション手段としての重要な役割を担っています。各SNSの特徴を活かした運用や適切なコンテンツの発信により、観光地や旅行先の魅力をより効果的に伝えることができます。多くのユーザーの共感を呼んで信頼性を獲得することができれば、UGCの創出につながり、さらなるプロモーション効果も期待できるようになるでしょう。

SNS運用を不安に感じる企業担当の方は、信頼のできるSNS運用会社に相談してみるのもおすすめです。効率良くSNSを運用して、ビジネスの拡大を目指しましょう。

この記事の監修者

菊地 里奈

株式会社ユナイテッドアニマルズにて広報PR、SNS投稿素材の制作を担当。 インフルエンサーマーケティング業務にも従事する。 複数企業のSNS運用にもプランナーとして、制作から運用までサポートを行い、SNSマーケティング全般を守備範囲とする。

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