2024.05.20
SNSマーケティング
インスタの企業案件とは?依頼方法や費用相場・注意点について解説
現在、多くの企業がインスタ(Instagram)の自社アカウントをマーケティングツールとして利用しています。しかし、アカウント運用が上手くいかず、企業案件の活用を考えているマーケティング担当者の方も多いのではないでしょうか。
インスタの企業案件は、インフルエンサーとコラボしながら、より多くのユーザーに製品やブランドの魅力を伝える施策として効果があります。しかし、知見がないまま取り組んでしまうと、費用と労力の割に成果が出ないケースも想定されます。
本記事では、企業案件を効果的に活用するための方法や費用相場、注意点について解説します。ぜひ参考にしてください。
目次
インスタの企業案件とは
インスタの企業案件は、企業がインフルエンサーに広告・宣伝の依頼を行い、企業の商品やサービスをインスタ上に投稿してもらうことです。
インフルエンサーは、自身のフォロワーとの信頼関係を活かし、魅力的なコンテンツを通じて商品やサービスを紹介します。企業はターゲットとなる顧客層に合ったインフルエンサーを選定し、インスタでのコラボによってマーケティング戦略を展開します。
ユーザーにとっては自然な形で接点を持つことができるため、認知度の向上や商品の販売促進など、効果的なプロモーション手法となります。
企業がインスタの企業案件を活用する3つのメリット
企業がインスタの企業案件を活用する際の3つのメリットをご紹介します。
- ユーザーからの注目を集めやすい
- 拡散力に期待できる
- 費用を抑えて広告出稿できる
ユーザーからの注目を集めやすい
インスタを活用することで、企業はユーザーからの注目をより集めやすくなります。一例として、化粧品メーカーがメイクアップアーティストや美容系インフルエンサーとコラボして、新製品のプロモーションを行うことが挙げられます。
多くのフォロワーが美容に関心が高いことから、製品に興味を持ちやすく、購買意欲が高まります。自分が信頼できると感じるインフルエンサーの等身大のコメントは、フォロワーの心を動かすことでしょう。
拡散力に期待できる
企業がインスタの企業案件を活用する主なメリットは、その拡散力にあります。インスタは視覚的なコンテンツが主流であり、写真や動画を通じて瞬時に情報を伝えることができます。
ハッシュタグやストーリーズ、エンゲージメント率の向上などの取り組みにより、ターゲット層にリーチしやすくなり、さらに多くのユーザーに拡散されやすくなります。
企業案件を依頼すれば、企業の知名度向上や販売促進を行いながら、これまでアプローチし切れていなかったユーザーにも製品やブランドの魅力を届けることができます。
費用を抑えて広告出稿できる
インスタの企業案件は、テレビ・新聞・雑誌といったマスメディアへの広告出稿と比べて費用を抑えられる広告手法です。
ターゲットを特定の地域や興味関心に基づいて設定できるため、無駄な広告費を削減できます。
広告予算の上限が決まっている場合は、固定報酬を設定することで、事前に費用を超えないように調整できます。予算に幅がある場合は、変動報酬とすることで、インフルエンサーにもメリットのある施策が実現します。
関連記事:【企業向け】インフルエンサーマーケティングのメリット・デメリット、気になる依頼費用を徹底解説
インスタの企業案件における費用相場
インスタの企業案件には、いくつかの報酬形式があり相場や条件が異なります。
ストーリー・フィード・リールなど、インスタの投稿形式によって金額は大きく変動します。ストーリーは投稿が24時間で消えてしまうため、費用相場は低いです。一方でリールは動画で工数がかかるため、最も費用相場が高くなります。ただし拡散を狙える強みがあります。
事務所に所属するインフルエンサーの場合、質の高い基準を設けている分、さらに費用が割増される傾向にあります。
それぞれ解説します。
固定報酬型
固定報酬型では、過去の投稿数やフォロワー数といった影響力を加味して報酬が設定されます。1回の投稿で1,000円から10,000円が相場です。
しかし、著名なインフルエンサーの場合、自身の影響力に対して報酬が割に合っていないと判断して、固定報酬型のオファーを断られてしまう可能性があります。
固定報酬型の場合、フォロワーは数多くないものの、ニッチなテーマや分野に特化したマイクロインフルエンサーに対してメリットがあり、相性が良いです。
変動報酬型
変動報酬型は、一定の期間内でいいね数やエンゲージメント率を基にして、報酬が変動します。1いいねあたり5円から10円が相場です。
たとえば、投稿日から30日間を計測期間として、1いいねあたり10円の報酬を設定します。集計されたいいね数が1,500件だった場合、報酬金額は15,000円です。
企業側は成果に応じて報酬を支払うため、リスクを抑えて無駄な支出を減らせます。一方でインフルエンサー側はファンを惹き付ける投稿を作り上げようと、モチベーションを高く保つので双方にメリットがある方法です。
成果報酬型
成果報酬型(アフィリエイト型)は、インスタ経由の売上の数%をインフルエンサーに支払う仕組みで、売上の1〜10%が相場です。変動報酬型と仕組みが似ており、企業側は成果に応じて報酬を支払うことになります。
企業側が製品やサービスを無料で提供して、実際にインフルエンサーに価値を体験してもらうのも効果的です。自社のターゲット層と重なるインフルエンサーを選定できれば、売上アップだけでなく、企業の信頼度や好感度アップにもつながります。
ただし、インフルエンサーとの相性が悪かった場合、想定よりも売上に伸びず、投稿までにかかった工数が無駄となるリスクもあります。成功の角度を高めるには、企業側がインフルエンサーに対し事前調査を念入りに行うことが重要です。
フォロワー単価型
フォロワー単価型は、フォロワー数に応じて報酬が決まります。フォロワー1名につき、1円から3円が相場です。
一例としてフォロワーが2万人のインフルエンサーに、単価2円で企業案件を依頼する場合、報酬金額は40,000円となります。
インスタのフォロワー数は影響力を数値化したものであり、指標として分かりやすいです。ただし、フォロワー数が多いからといって、実際のエンゲージメントや購買行動につながらない可能性もあります。そのため、自社との親和性や投稿内容に注意しておくことが必要です。
インスタの企業案件を依頼する3つの方法
インスタの企業案件を依頼する3つの方法をご紹介します。
- インフルエンサーに直接依頼する
- インフルエンサーのマッチングサイトを利用する
- インフルエンサーのキャスティング会社に相談する
インフルエンサーに直接依頼する
具体的には、インスタやGoogle検索にてインフルエンサーを探し、直接依頼する流れとなります。
仲介会社を利用しないため、手数料などのコストを抑えながら、スピーディーに施策を行える点が強みです。
一方で投稿内容の調整や報酬設定といった契約の手続きなどをすべて自社で行わなければなりません。人数が限られている状況だと、作業工数が増えてしまい、担当者の負担となります。
注意点として、偽物やなりすましのアカウントを避けるためにも、確実に本人確認を取るようにしましょう。具体的にはインフルエンサーの公式HP経由から、インスタのアカウントに遷移するのが確実な方法です。
インフルエンサーのマッチングサイトを利用する
インフルエンサーのマッチングサイトを利用することで、時間をかけずに効率的に探すことができます。
マッチングサイトでは、フォロワー数・エンゲージメント率・得意ジャンルなどのカテゴリから検索ができるため、自社が重視したい指標を持つインフルエンサーを見つけられます。
ただし、選定は自社で行うため、インフルエンサーとの相性は自社の担当者が判断する必要があります。過去にインスタの企業案件の経験があり、自社にノウハウを持つ人材がいる場合には効果的な方法です。
インフルエンサーのキャスティング会社に相談する
インフルエンサーのキャスティング会社では、インフルエンサーの選定だけでなく、交渉手続き・施策実施・効果分析まで一貫して対応してくれます。
起用したいインフルエンサーが決まっていない場合は、現在の方針や今後の展望や目標を伝えることで、一括して施策を依頼することも可能です。
インスタ運用の具体的なノウハウに乏しいのであれば、キャスティング会社への依頼が最も確実な方法です。
キャスティング会社によっても特色が異なるため、気になる会社があれば問い合わせてみましょう。
関連記事:【2024年最新】インフルエンサーマーケティングのおすすめ会社12選!選び方も解説
インスタで企業案件を依頼するときの3つの注意点
インスタで企業案件を依頼するときの3つの注意点をご紹介します。
- インフルエンサーと自社アカウントの親和性を確認する
- ステマとして扱われないように広告として明記する
- 投稿内容をすべて指定できるわけではない
インフルエンサーと自社アカウントの親和性を確認する
インスタで企業案件を依頼するときのポイントは、インフルエンサーと自社アカウントの親和性です。
インフルエンサーのコンテンツやフォロワー層をチェックし、自社のブランドイメージや価値観が一致しているか確認してください。例えばファッションブランドなら、スタイルやトレンド感が合っているかなどが挙げられます。
また、過去の投稿からフォロワーとのやり取りを観察し、信頼性や専門性が優れているかを注視することが望ましいでしょう。インフルエンサーとの親和性が高ければ、投稿内容からも企業側の想いが自然と伝わりやすくなり、フォロワーへの影響力も浸透しやすくなります。
ステマとして扱われないように広告として明記する
ステマ(ステルスマーケティング)とは、SNSや通販サイト、口コミサイト、ブログなどで、宣伝にも関わらず、まるで個人が投稿したかのように見せかけ、商品を宣伝したり、商品のレビューを書いたりしている行為です。
日本では2023年10月1日より、ステルスマーケティングは景品表示法違反となりました。
関連記事:ステマ規制とは?企業がSNS投稿をする際に気をつけるべきこと
ステマとして扱われないようにするためには、インスタのタイアップ機能を使い、PR投稿であると明記してもらうことが必要です。
参考:ブランドコンテンツによるInstagramクリエイターとのコラボレーション | Instagram for Business
投稿の本文にも「〇〇(スポンサー名)様とのタイアップ企画です」のように、インフルエンサーと企業の関係性を明らかにすることで、フォロワーからの信頼度を保つことができます。
投稿内容をすべて指定できるわけではない
インスタで企業案件を依頼する際には、投稿内容をすべて指定できるわけではありません。インフルエンサー側も、アカウントの全体方針や他の投稿との調和を図る必要があります。
インフルエンサーは自分のフォロワーの性質や得意分野を理解していることから、具体的な投稿内容については柔軟に調整できるとよいでしょう。また、企業案件の発信はフォロワー離れを招くリスクが生じることからも、企業側も配慮するスタンスが重要となります。
企業側がインフルエンサーの個性を尊重することで、フォロワーとの信頼関係を損なうことなく、効果的なプロモーションを実現できます。
まとめ
インスタの企業案件は、インフルエンサーを活用し、これまでアプローチし切れていなかったユーザーにも製品やブランドの魅力を届けられます。
また、依頼費用に関しては、固定報酬や変動報酬など予算に応じて柔軟に選べるため、企業とインフルエンサーの双方にとってメリットがある施策です。
企業案件を上手く活用して、自社の知名度向上や販売促進を行いましょう。
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また所属インフルエンサーによるプライベートブランドの開発、クライアント企業とのタイアップ商品開発、販売も行っています。
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