2024.07.24
SNS運用
【企業向け】SNSハッシュタグキャンペーンの成功事例10選と効果的な実施方法
SNSのハッシュタグキャンペーンは、自社ブランドの認知度向上やエンゲージメントを高めるために有効な手法です。
しかし、どのようにキャンペーンを企画し、実施すれば良いか悩んでいるマーケティング担当者も多いのではないでしょうか。特に、フォロワーが増えているものの、エンゲージメントや注目度に改善の余地があるケースは数多く見受けられます。
本記事では、企業の具体的な成功事例やハッシュタグキャンペーンの効果的な実施手順を紹介し、自社のSNSアカウントでユーザーからの関心を惹きつける方法について解説します。
目次
ハッシュタグキャンペーンとは?
ハッシュタグキャンペーンとは、SNSで指定のハッシュタグを使ってユーザーに投稿してもらうPR手法です。
ユーザーは、自身のアカウントから指定のハッシュタグをつけて投稿することで、キャンペーンに参加します。UGC(ユーザー生成コンテンツ)を効果的に生み出すことができるため、認知度の向上やエンゲージメントの強化につながります。
関連記事:UGCマーケティングとは?メリットとキャンペーン成功事例4選
Instagramでの活用例
Instagram(インスタグラム)では、キャプションやコメントにハッシュタグを使うことで、コンテンツを見つけてもらいやすくなります。
1つの投稿に最大30個のハッシュタグを使用可能で、大カテゴリ・中カテゴリ・小カテゴリを設定することも効果的です。外国語のハッシュタグを使うことで、海外からのリーチも期待できます。
Instagramは写真や動画を活用したクリエイティブが重要です。ストーリーズやリール、ライブ配信などの機能を活用し、ユーザーからの参加を促しましょう。
X(Twitter)での活用例
Xでは、投稿に「#〇〇」とハッシュタグをつけることで、投稿が特定の話題に関連付けられます。ハッシュタグは青色で表示され、スクロールしているユーザーの目に留まりやすくなります。
フォロー&リツイートのキャンペーンは拡散力が高く、短期間で広範囲に情報を広められます。フォロー&ハッシュタグのキャンペーンでは、ユーザーが指定のハッシュタグを付けて投稿することで、さらに多くの人々にブランドを認知してもらえます。
ハッシュタグキャンペーンのメリット
ブランド認知度の向上
ハッシュタグキャンペーンは、自社ブランドの認知度を高めるために非常に効果的です。
不特定多数のユーザーが指定のハッシュタグを使って投稿することで、フォロワー以外の人々にも情報が広がります。公式アカウントの投稿だけでは限界がある拡散力を、ユーザーからの投稿によって大幅に強化できます。
また、関連する他のハッシュタグからも閲覧されるため、さらに広い層にリーチできます。
ユーザーエンゲージメントの増加
SNSにおけるエンゲージメントとは、「いいね」や「コメント」などのユーザーからの反応を指します。
ユーザーエンゲージメントが増加することで、アルゴリズム上で有利になり、投稿がより多くのユーザーに表示される可能性が高まります。さらに、リツイートによる二次拡散が生まれ、新たなフォロワーの獲得や潜在顧客にリーチできます。
ユーザー生成コンテンツ(UGC)の収集
ハッシュタグキャンペーンは、ユーザーが投稿することで応募が完了するため、自然にユーザー生成コンテンツ(UGC)が集まります。UGCは、自社サイトや広告で二次利用が可能です。
ユーザーの投稿は、同じ立場からの発信として信頼度が高く、適切に活用することでブランドの信頼性の向上につながります。
ハッシュタグキャンペーンのデメリット・注意点
リソースや知見不足による失敗
ハッシュタグキャンペーンを成功させるためには、十分なリソースと専門知識が必要です。
人的リソースが不足している場合、SNS運用に適したスキルを持つ人材がいないため、ユーザーの関心を惹く投稿を作ることは難しくなります。時間のリソースが不足していると、投稿頻度が減り、コンテンツの質も低下します。
リソースが不足している場合は、外部委託を検討することも一つの方法です。
他社との差別化を明確にする
ハッシュタグキャンペーンで他社との差別化を図るには、競合他社のキャンペーンを分析し、成功事例や失敗例から学ぶことが求められます。
自社の商品やサービスの特徴を活かし、実際に投稿したいと思わせるような企画によって差別化を図れます。また、ターゲット層に合った文化や言葉を踏まえて、適切なハッシュタグを設定するなど、自社の魅力を伝えることが大切です。
適切な効果検証を行う必要がある
ハッシュタグキャンペーンの効果を正確に把握するためには、実施前に設定した目標とKPIをもとに効果検証を行うことが重要です。
適切な効果検証を行わない場合、次回のキャンペーンや他のマーケティング戦略の改善点を見つけることが難しくなります。また、実際の成果と期待値のギャップを把握できないため、経営層に対して説得力ある報告ができず、施策が打ち切りとなるリスクもあります。
ハッシュタグキャンペーンの成功事例10選
各企業が実施したハッシュタグキャンペーンの成功事例10選をご紹介します。施策内容や成功の背景など、自社で取り入れられる点があれば参考にしてください。
キッコーマン豆乳| | ホッ豆乳で温まろうキャンペーン
出典元:キッコーマン豆乳の公式X(Twitter)アカウント
キッコーマン豆乳の公式X(Twitter)アカウントにて、「ホッ豆乳で温まろう」キャンペーンが実施されました。該当ツイートから選択肢をタップして投稿する仕組みで、直感的に応募できる導線が参考になります。
豆乳の温かさを伝えるクリエイティブがユーザーの目を惹き、商品の認知度向上につながりました。
- 実施期間:2024年1月15日~2024年1月31日
- 参加条件:X(Twitter)をフォローして、該当ツイートから選択肢をタップして投稿
- 景品:抽選で30名にホッ豆乳鍋おすすめセット
ロート製薬|「みんなのプレ花嫁美容キャンペーン」
ロート製薬は、Instagramにて美容液のメラノCCが入った美容BOXを提供するキャンペーンを実施しました。
応募者に対してプレゼントを先に発送して、その感想をハッシュタグとともに投稿してもらう形式です。先にプレゼントを受け取れることから、投稿への意欲が高まりやすい施策となっています。
また写真のテーマが決まっているため、時間を掛けずに手軽に投稿できる点も参考になります。
- 実施期間:2022年10月28日~2022年11月18日
- 参加条件:商品の感想をSNSに投稿する、アンケートに回答する
- 景品:メラノCCなどが入った美容BOX
CASIO|電子楽器「CT-S1000V」発売キャンペーン
CASIOは電子楽器「CT-S1000V」の発売を記念し、同楽器を使って作成された楽曲を投稿するキャンペーンを実施しました。
最優秀者には賞金10万円と、世界最大の楽器イベント「NAMM Show」での製品デモに参加する特典を用意。
実際に製品デモに参加できる特典は、景品とは異なり実際に体感できるため、根強いファンを喜ばせる施策として参考になります。
- 実施期間:2022年9月16日~2023年1月16日
- 参加条件:
- CT-S1000VのVocal Synthesis機能を駆使したオリジナル楽曲を含む動画を作成
- 作成した動画を各種SNSのいずれかへ投稿
- キャンペーンページのエントリーフォームからエントリー
- 活用したSNS:Instagram, X(Twitter),YouTube, TikTok
- 景品:優勝賞金10万円。公認プレイヤーとして製品デモへ参加
愛知県|県政150周年記念キャンペーン
出典元:☆県政150周年記念 「わたしの大好き!な愛知」を大募集します! – 愛知県
愛知県は県政150周年を記念し、「#わたしの愛知」を付けたInstagram投稿で、愛知県の魅力を紹介するキャンペーンを実施しました。
選ばれた写真は堤幸彦監督の記念式典オープニングムービーで使用され、抽選でスタジオ・ジブリのプロデューサー鈴木敏夫氏がデザインしたロゴマーク・キャラクターのぬいぐるみが当たる特典が用意されました。
- 実施期間:県政150周年記念期間中
- 参加条件:公式Instagramをフォローし、「#わたしの愛知」を付けて投稿
- 景品:堤幸彦監督オープニングムービー使用、鈴木敏夫氏デザインのぬいぐるみ
アニメイトカフェ|10周年記念キャンペーン
アニメイトカフェの10周年を記念して、X(Twitter)での投稿を募集するキャンペーンを実施しました。
期間中および終了後にも多くのファンが投稿を寄せたことから、企画のインセンティブを超えた盛り上がりが見受けられます。アニメイトでの思い出を振り返ることで、日常的なファン同士の交流も活発化しました。
- 実施期間:2022年1月31日~2022年2月28日
- 参加条件:X(Twitter)でアニメイトカフェ公式アカウントをフォローし、思い出や写真を専用ハッシュタグ付きで投稿
- 景品:抽選で10名にドリンク一杯無料券10枚セットをプレゼント
韓国観光公社|キュンですKOREA ランクアップキャンペーン
出典元:日本支社 : 韓国観光公社公式サイト「VISITKOREA」
韓国観光公社は、韓国に関するエピソードを募集する「キュンですKOREA ランクアップキャンペーン」を実施しました。
Instagramもしくはフォームからエピソードを投稿してもらい、応募者の中から抽選でプレゼントが当たる仕組みです。特設サイトでは、Instagramの投稿を一覧表示することで、SNS上の盛り上がりが再現されています。
- 実施期間:2021年11月13日~2021年12月26日
- 参加条件:プレゼントフォームへの登録、コメントフォームまたは、Instagramで「#キュンコリア」のハッシュタグをつけて投稿
- 景品:韓国観光公社オリジナルグッズ 各30名様
丸亀製麺|食いっプリグランプリ
出典元:食いっプリ!グランプリ!|讃岐釜揚げうどん 丸亀製麺
「食いっプリグランプリ」では、ユーザーが撮影した「最高の食いっぷり」動画をオーディション形式で募集しました。子どもたちが美味しそうにうどんを食べている姿は非常に可愛らしく、家族全員で楽しめるハッシュタグキャンペーンとなっています。
新CM出演権や1日社長の権利など、思わず参加したくなるような景品で差別化を図っている点も魅力です。
- 実施期間:2021年2月4日〜3月12日
- 参加条件:X(Twitter)・Instagram・TikTokの公式アカウントをフォローし、「#食いっプリグランプリ」をつけて投稿
- 景品:新CM出演権、1日社長の権利、特注釜揚げうどん桶、食いっぷり肖像画、アクリルスタンド、5,000円引きクーポン(30名)
ネスレ|受験生応援キャンペーン
ネスレ日本株式会社は、「受験生応援キャンペーン」を実施しました。抽選で30名にお守りパッケージのキットカットがプレゼントされます。
元々はキットカットが福岡の言葉である「きっと勝っとお」という言葉に似ていることから、ゲン担ぎとしてブレイクしたという背景があります。
商品パッケージがお守りになる仕掛けや、特設サイトに社員メッセージが掲載されるなど、受験生や保護者から共感を生むような内容となっています。
- 実施期間:2019年12月23日〜2020年2月28日
- 参加条件:X(Twitter)公式アカウントをフォローし、ハッシュタグ「#キット想いとどく」「#キットカットで応援」をつけてツイート
- 景品:抽選で30名にお守りパッケージのキットカット
ニトリ|引用リツイートキャンペーン
ニトリの公式X(Twitter)アカウントでは、「#暑いよニトリさん」を使った引用リツイートキャンペーンを行いました。対象ツイートを引用リツイートし、ハッシュタグとともに「ニトリの商品」をツイートすることで応募可能となります。
季節に合わせたキャッチーなテーマで参加ハードルを下げ、自然にクチコミを増やす工夫がされています。また、リプライ欄にツイート例を提示し、キャンペーン初心者でも参加しやすいよう配慮されています。
- 実施期間:夏季
- 参加条件:対象ツイートの引用リツイートとハッシュタグ付きツイート
- 景品:ニトリの商品
花王|アイデア募集キャンペーン
花王はX(Twitter)にて、「クイックルワイパー」の魅力を広めるために、「リモートワークの準備をしながら」や「音楽を聴きながら」など、ユーザーが考える便利な『#ながらクイックル』のアイデアを募集しました。
消費者のリアルな声を集めることで、商品の利用シーンを想起させる効果があり、ハッシュタグ投稿を通じてクイックルワイパーの手軽さや利便性が広まりました。
- 実施期間:2022年9月18日~2022年9月30日
- 参加条件:「#ながらクイックル」をつけてツイート
- 景品:50名に限定クイックルBOX
ハッシュタグキャンペーンの効果的な実施手順
最後に、ハッシュタグキャンペーンの効果的な実施手順について、4つのポイントにわけて解説します。
目標設定
ハッシュタグキャンペーンを成功させるためには、まず明確な目標設定が必要です。ハッシュタグキャンペーンの目的は、ブランドの認知度向上やフォロワーの増加、店舗への来店促進などが挙げられます。
目標を具体的に設定することで、キャンペーン内容や参加条件を決めやすくなります。また、KPIの設定も重要です。例えばフォロワーを増やすことが目標であれば、「フォロー+いいね!」を参加条件にすることで効果が期待できます。
キャンペーン内容の企画
キャンペーンの目標と目的が決まったら、具体的な内容を企画しましょう。例えば、「#冬のあったかレシピ」など、シンプルかつ季節感を活かしたテーマは効果的です。
実施期間は2週間から1か月程度で、注目を集めながら応募に余裕を持たせることができます。景品は自社商品やギフトカードなど、予算や目的に応じて選びましょう。
特設ページの制作や投稿用のビジュアル素材も事前に準備し、参加者が気軽に参加できるようにすることで、応募へのハードルを下げることができます。
キャンペーン内容の実施
キャンペーン内容が決まったら、実際にキャンペーンを実施します。
オウンドメディアやプレスリリースに加え、SNS広告の活用も効果的です。キャンペーン名や画像、キャプションは目を惹くものにして、ユーザーからの参加を促す工夫が求められます。
関連記事:【媒体別】SNS広告の費用相場!種類や特徴・始めるポイントを紹介
効果検証
効果検証は、キャンペーンの成功を測るために欠かせないポイントです。まず、目的・目標設定の段階で決めたKPIを基に、数値の振り返りを行います。
具体的な検証項目としては、アカウントフォロワー数、ハッシュタグ付き投稿数、自社投稿や特設ページへのアクセス数、商品の購買数、認知度の向上率などが挙げられます。
キャンペーン期間中に得られたデータを分析し、目標の達成度を確認することで、次回以降や他のマーケティング施策に役立てることができます。
まとめ
ハッシュタグキャンペーンは、自社ブランドの認知度を高めながら、ユーザーの興味関心を惹きつけることができます。ユーザー生成コンテンツ(UGC)として、積極的に参加を促せる点もメリットです。
企業によって施策はさまざまですが、活用するSNSや参加条件、景品などから、自社と親和性が高い企業を参考にするとよいでしょう。
キャンペーン内容の企画や実施だけでなく、効果検証で数値面の振り返りを行うことで、次回以降の施策改善に役立ちます。
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