SNS運用

X(Twitter)でSNS採用を行うには?アカウント運用のコツや企業事例も紹介

近年「X(Twitter)」などのSNSは採用手法としても注目されており、多くの企業が「SNS採用」を取り入れています。

SNSで情報を収集する人が増えたことから、求人サイト・紙媒体での求人広告・エージェントを利用した採用活動では、応募が少なく成果を得られない場合や、採用ミスマッチが起きてしまうケースも少なくありません。その点、ユーザーの年齢層が幅広く、他のSNSと比べて情報の検索力や拡散性に優れているX(Twitter)は、より良い人材を集めるのに有用です。

本記事では、X(Twitter)での採用活動について詳しく解説します。
X(Twitter)採用のポイントや実際の企業事例を参考に、新たな採用手法を取り入れてみてください。

近年注目されている「SNS採用」とは

SNSを使った「SNS採用」は、新たな採用手法として近年多くの企業が取り入れている手法です。SNSを利用することで、これまで主流だった求人広告やエージェントでの採用活動とは違った形で発信が可能になりました。

これまでは企業側からの発信が一方通行になりがちでしたが、SNS採用はユーザーとコミュニケーションをとりながら情報発信ができ、双方向のやりとりが実現します。そのため、採用ミスマッチを減らし、より自社に合った人材を見つけられる可能性が高いのが魅力です。

X(Twitter)は採用活動にも活用できる

世界的に人気のXは、採用活動にも有効です。写真や動画をメインとするSNSが多いなか、Xでは文字のみでの発信が可能なため、より一層手軽に発信できます。

Xの特徴や、Xで採用アカウントを運用する際のコツなどを理解し、採用手法が多様化した現代にも最適なX採用に挑戦してみましょう。

X(Twitter)を活用した採用活動の3つのメリット

SNS採用を行うにあたり、Xを活用するメリットは主に3つです。

・高い拡散力が期待できる
・コミュニケーションがとりやすい
・新卒採用だけでなく、中途採用にも効果的

それぞれ詳しく解説します。

高い拡散力が期待できる

Xのリポスト(RP)機能では、他のユーザーが投稿したポストを自身のタイムラインでシェアすることが可能です。このリポスト機能により、投稿を見たユーザーからさらに他のユーザーへと二次拡散・三次拡散が期待できます

また、リポスト機能は自身の投稿に対しても有効です。採用活動においては、過去に投稿した説明会やインターンシップの案内を再度お知らせしたい時に活用すると良いでしょう。

関連記事:【初心者向け】インスタで上手に活用!リポストのやり方と便利なアプリを紹介

コミュニケーションがとりやすい

他のSNSに比べてコミュニケーションがとりやすいという点も、Xを採用手法として利用するメリットです。ユーザーの投稿に対して返信ができるリプライ機能や、X上でユーザーとクローズドなやりとりが可能なダイレクトメッセージ(DM)機能を使うことで、就職活動や転職活動をしているユーザーと手軽にコミュニケーションが取れます。

SNSでの採用活動は、ただ情報を発信するだけでは、求人サイトやエージェントなどの採用手法と同様になりかねません。SNSならではの特徴を活かして、積極的にユーザーとコミュニケーションをとり、距離を縮めることをおすすめします。

新卒採用だけでなく、中途採用にも効果的

Xは、利用しているユーザーの年齢層が非常に幅広く、あらゆる年代にアプローチしやすいSNSです。そのため、新卒採用だけでなく中途採用の求人においても効果を発揮します。

一方、中途採用では即戦力人材を期待する企業も多いため、採用ミスマッチが起こりやすいというのが現状です。採用ミスマッチを防ぐためにも、Xが持つ双方向性の強さを活かした採用活動を行いましょう。

X(Twitter)で採用活動を始める際のポイント

続いて、Xを使って採用活動を始める際の重要なポイントを紹介します。
事前に押さえておくことで運用がスムーズに始められますので、ぜひ参考にしてください。

ターゲット設定を行う

始めにターゲットを設定することは、SNSでの発信において重要です。
採用活動では「Xを通してどのような人材を募集したいか」「自社が必要としているのはどのような人材か」をあらかじめ決めておきます。

年代や性別といった属性はもちろん、応募者に求める資格やスキル、これまでの経験や実績、価値観などからペルソナを作成するのもおすすめです。これにより、自社に合った理想の人材をさらに具体的にイメージできるでしょう。

アカウントのコンセプトを決める

次に、ターゲット設定でイメージした人材が集まるよう、アカウントのコンセプトを決めます。効率的に運用するためにも、発信軸をしっかりと定めておくことが重要です。

【最も重要とする目的】
「応募者数をアップさせたい」「転職潜在層へアプローチしたい」など、採用活動において最も重要とする目的を明確にしてください。

【キャラクター設定
いわゆる「中の人」をイメージさせるようなキャラクター性のあるアカウントにするのもひとつの方法です。ユーザーが魅力を感じられる運用者をつくりだすことで、就職活動中のユーザーとのコミュニケーションがより円滑に行えるでしょう。

【ストーリーテリングの必要性】
ストーリーテリングは、受け取り手に伝えたいメッセージを心に響くようなエピソードとして発信することで、より強い印象を与える効果があります。採用活動の場合「創業ヒストリーや創業者の想い」「入社当初の失敗と成長エピソード」といったテーマのストーリーが有効です。

採用活動の専用アカウントを用意する

Xを採用手法として利用する際は、採用活動の専用アカウントを用意してください。公式アカウントと採用アカウントでは、ユーザーが求める情報は異なります。ユーザーの離脱を防ぐためにも、アカウントを使い分けましょう。

また、新卒採用、中途採用でもそれぞれアカウントを用意し、発信内容を変えることがおすすめです。

X(Twitter)採用のよくある失敗と対処法

新たな採用手法として有用なXですが、「うまく運用できず成果につながらない」と悩むケースも多いです。

・情報が散在してしまう
・複数人で運用し、投稿に統一性がない
・投稿内容がマンネリ化する

など、Xを活用した採用におけるよくある失敗と、その対処法を詳しく解説します。

情報が散在してしまう

SNS採用では、会社説明会やインターンシップの案内、募集要項の公開、実際に働く社員の声、オフィスなど働く現場の紹介、ユーザーとのコミュニケーションといった、採用に関するさまざまな情報を発信していくことが望ましいです。そのため、専用アカウントで運用をしても情報が散在してしまう場合が多く、必要な情報にアクセスしやすくする工夫が必要となります。

Xで情報を整理するには、あらゆるリンクをひとつのページにまとめられるサービス「Link in bio(リンクインバイオ)」を活用すると良いでしょう。

採用に関する情報や自社の公式サイト、関連ポストのリンクなどをLink in bioにまとめ、Xのアカウントプロフィールのウェブサイト欄に追加すれば、ユーザーはLink in bioページを経由して手軽に必要な情報を得られます。

関連記事:【企業向け】Link in bio(リンクインバイオ)とは?特徴や活用方法・おすすめツールを紹介

複数人で運用し、投稿に統一性がない

採用アカウントを複数人で運用する場合にも注意が必要です。
チーム内で発信者が固定されていない状態では、投稿の世界観が定まらず、ユーザーから統一性のないアカウントと認識されてしまう可能性もあります。

運用チームを作り複数人で採用アカウントを運用する場合は、必ず役割分担をしてください。

・アカウント上での投稿や返信作業
・コメントやダイレクトメッセージの管理
・インプレッションやエンゲージメントの分析
・写真や画像の用意

といったように、それぞれの担当を明確にしておくことで、投稿に統一感が出るだけでなく業務の効率化を図れます。

投稿内容がマンネリ化する

採用に関する幅広い発信ができず、投稿内容がマンネリ化してしまうといった失敗例もあります。
同じような投稿ばかりが続くと、ユーザーの離脱にもつながりますので、変化をつけることが重要です。

例えば、募集要項を定期的に投稿したい場合、あえてリポスト機能を使わず、写真や画像を付けて新たな投稿として発信するだけでも対処できます。

X(Twitter)で採用アカウント運用を成功させるコツ

Xで採用アカウントの運用を成功させるには、いくつかのコツがあります。

・Xの文字数制限に注意する
・フォロワー数は重要視しない
・定期的に更新する
・Xの機能を使い、投稿にオリジナリティを出す
・Xの広告出稿を活用
・SNS運用代行に依頼する

主なコツを6つ紹介しますので、自社の採用アカウント運用に取り入れてみてください。

X(Twitter)の文字数制限に注意する

Xで投稿する際の文字数制限は、1投稿あたり全角140字/半角280字と決まっています。
少ない文字数で手軽に投稿できるというメリットもある一方で、長文で伝えたいことがある場合は返信欄へつなげていく方法となるため、注意が必要です。

採用アカウントを運用するなかで文字数制限が気になる際は、Xのサブスクリプション「Xプレミアム」へのアップグレードをおすすめします。月額326円で利用できるベーシックプランでは、1投稿あたり最大25,000文字のテキスト入力が可能です。

参考リンク:Xヘルプセンター Xプレミアムについて

フォロワー数は重要視しない

SNS運用ではフォロワー数を意識しがちですが、Xを活用した採用活動ではフォロワー数よりもインプレッション数やエンゲージメント率を意識すると良いでしょう。

インプレッション数やエンゲージメント率を確認し、自社の採用アカウントに興味関心を持つユーザーや、アカウントを通して関連リンクへアクセスするユーザーがいることを確認できれば、フォロワー数が増えなくても気にする必要はありません。

定期的に更新する

他のSNSに比べXはリアルタイム性が高く、わずかな時間でも気軽に見られる情報の鮮度がより重要なポイントとなります。

自社の投稿が日常的にユーザーの目に留まるよう、リポスト機能・返信・画像や動画の発信など、あらゆる発信方法を取り入れながら定期的に更新してください。

X(Twitter)の機能を使い、投稿にオリジナリティを出す

自社サイトや、自社で運用している他のSNSと投稿内容が重複している場合は注意が必要です。
InstagramやTikTokにも自社の採用アカウントがあり、各SNSで採用活動を行う際は、SNSごとに投稿内容を分けて運用するなど工夫しましょう。

Xでは、誰でも使えるアンケート機能「X投票」を利用した投稿もおすすめです。Xならではの機能をうまく活用し、オリジナリティがある発信をしてください。

X(Twitter)の広告出稿を活用

Xには、通常の投稿以外に広告を配信するサービスもあります。

X上で広告出稿を行うと、ユーザーのタイムライン画面や検索結果の表示画面、トレンド欄や投稿の返信欄など、あらゆる箇所に広告を掲載できます。広告出稿を活用することで拡散力が上がり、Xを使った採用活動の効果をさらに高められるでしょう。

関連記事:【2024年最新】X(Twitter)広告にかかる費用は?目安や効果的な配信方法を解説

SNS運用代行に依頼する

「リソースやノウハウが不足している」「あらゆる手段を試したが、うまく運用できない」「できる限り手間をかけず効率的に運用したい」といった課題を解決するためには、SNSのプロへ運用代行を依頼するのもひとつの方法です。

株式会社ユナイテッドアニマルズが提供するサービス、&WAKE(アンドウェイク)では、公式アカウントの運用代行を依頼できます。企画や素材制作はもちろん、文案作成・投稿代行・効果測定・広告配信など、SNS運用に関する業務のサポートが可能です。

採用アカウントの運用に悩んでいる方は、プロへの依頼をおすすめします。

SNSアカウント運用代行 &WAKE(アンドウェイク)の詳細はこちら

X(Twitter)採用で参考にしたい企業事例

最後に、X採用で参考にしたい企業の事例を紹介します。

実際に採用アカウントを運用している企業を参考にしながら運用してください。

SBCメディカルグループ(湘南美容クリニック)

出典元:@SBC_shinsotsu

全国各地にクリニックを展開する「SBCメディカルグループ 湘南美容クリニック」の新卒採用アカウントでは、匿名で質問ができるサービス「質問箱」を利用し、X上で採用に関する質問を受け付けて詳しく回答しています。

多くのユーザーが質問するような「よくある質問」はハッシュタグでまとめていられており、ユーザーが必要な情報を見つけやすいのもポイントです。

また、SBCメディカルグループには中途採用の専用アカウント(@SBC_recruit)もあり、発信する内容をしっかりと分けています。

講談社

出典元:@kodansha_saiyou

総合出版社「講談社」の採用アカウントでは、新卒採用とキャリア採用の情報を発信しています。

お知らせのリマインドをする際に、ただリポストせず引用リポストを使って必要事項を再度まとめており、ユーザーに伝わりやすい印象です。

2023年には、講談社定期採用の内定者が経験した就職活動を赤裸々に綴った「内定者エッセイ」も公開していました。実際の社員のリアルな就活体験を知ることができるコンテンツは、ユーザーにとって有益であり、同時にストーリーテリングの効果により強い印象を与えられるでしょう。

Sky株式会社

出典元:@Sky_carrier_

ソフトウェア開発などを行っているIT企業「Sky株式会社」の採用アカウントは、プレゼントキャンペーンを実施することで認知拡大に成功しています。

投稿頻度が高く、採用に関する情報の発信はもちろん、ほかにも「#つぶやき」というハッシュタグを使い職場や業務に関する投稿を定期的に行っており、アカウントに人間味を出しているのもポイントです。

また、Instagramの採用アカウントで開催しているインスタライブのお知らせをするなど、相乗効果を生み出しています。

読売新聞社

出典元:@yomiurisaiyou

読売新聞を発行している新聞社「読売新聞社」の採用アカウントです。

インターンや就活に関するイベントのお知らせには写真や画像が付けられているため、ユーザーの目を引くだけでなく、投稿がマンネリ化しにくい印象です。

アカウントのプロフィールには、人事部採用グループが更新する「よみうりノート」のリンクが掲載されています。

文字数制限のあるXでは発信が難しいコラムやインタビューを「よみうりノート」にまとめ、記事を更新するごとにXでお知らせするといったXの特徴をうまく活用した手法を用いています。

まとめ

今回は、X(Twitter)採用を行う際のポイントや、実際の企業事例を紹介しました。

拡散力が高く、ユーザーとのコミュニケーションがとりやすいXを新たな採用手法として取り入れることで、自社が求める人材にアプローチできる可能性が広がります。

しかし、Xを使った採用活動はSNS運用の知見を深める必要があり、長期的に自社で行うには負担が大きくなってしまうのが現状です。X採用を効率的かつ適切に実施できるよう、SNS運用代行を活用するなど、自社にとってより良い運用方法を検討してください。

この記事の監修者

菊地 里奈

株式会社ユナイテッドアニマルズにて広報PR、SNS投稿素材の制作を担当。 インフルエンサーマーケティング業務にも従事する。 複数企業のSNS運用にもプランナーとして、制作から運用までサポートを行い、SNSマーケティング全般を守備範囲とする。

SNS運用代行・マーケティング支援なら
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ユナイテッドアニマルズでは、インフルエンサーのマネジメント・プロデュース・育成およびクライアント企業のマーケティング戦略立案・広告・宣伝支援を行っています。

また所属インフルエンサーによるプライベートブランドの開発、クライアント企業とのタイアップ商品開発、販売も行っています。

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