SNSマーケティング

【企業向け】YouTube広告の費用は?相場や仕組み、設定方法も解説

【企業向け】YouTube広告の費用は?相場や仕組み、設定方法も解説

「YouTubeで広告を出稿したいものの費用相場がわからない」
「YouTube広告を利用したものの、思ったような成果が得られない」

企業のYouTubeを運用する上で、上記の悩みをお持ちのSNS・広告担当の方もいるのではないでしょうか?

YouTube広告は大きく分けて6つの種類があり、それぞれ費用や活用するメリットが異なります。自社の目的に合った広告を打つことで、効果の最大化が期待できます。

本記事では、YouTube広告の費用概要から設定方法などの運用面まで詳しく解説します。企業でYouTube運用をしている方や、これから広告出稿を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

YouTube広告の概要と3種類の課金システム

YouTube広告の概要と、3種類の課金システムについて詳しく解説します。

YouTube広告の概要

YouTube広告とは、動画コンテンツを通じて、企業やブランドが自社製品・サービスを多くのユーザーに効果的に宣伝できるプラットフォームです。

YouTube広告を実施することで、ブランド認知度の向上や、商品の売上増加が期待できます。

YouTube広告には課金システムがあり、すべてGoogle広告によって運用・管理されています。課金は動画の再生回数や再生時間の「視聴」に対して行われ、規定の回数・時間に達しない限り、課金されない仕組みです。

YouTube広告では、事前に予算を設定することができます。料金相場は、1再生あたり3〜20円です。

さらに、ターゲティングオプションも充実しており、年齢、性別、興味関心などを細かく設定することで、適切な視聴者にアプローチできます。

YouTube広告の3種類の課金システム

YouTube広告では、費用が発生するタイミングや計算方法によって3つの課金システムがあります。広告主は自社の広告戦略や予算に合わせた広告キャンペーンを運用可能です。広告の目的やターゲットに応じて最適な方法を選択することが大切です。

以下に各システムについて解説します。

CPV(Cost Per View)

CPVは、視聴者が広告を一定時間以上視聴した場合に費用が発生する、最も一般的な課金システムです。通常、視聴時間が30秒以上か、動画の任意の箇所で広告がクリックされた場合に課金が発生します。

CPVモデルは、広告が視聴されるたびに費用がかかるため、視聴者のエンゲージメントを測定する上で有用です。視聴回数1回あたりの費用は、「広告コスト÷視聴回数」で算出できます。

視聴者が広告をスキップしないよう、より魅力的なコンテンツの作成や工夫が求められます。

CPC(Cost Per Click)

CPC(Cost Per Click)は、広告がクリックされるたびに費用が発生する課金システムです。広告がユーザーのアクションを誘発できたかどうかがわかります。

CPCは、Webサイトへのトラフィックを増やしたい広告主にとって効果的な仕組みです。ユーザーが広告をクリックすることで広告主のサイトに訪れ、訪問者数の増加が期待できます。

CPCモデルは、ターゲットの注意を引く訴求力の高いコピーや魅力的なビジュアルが重要です。工夫することでクリック率(CTR)の向上にも寄与しやすく、広告のパフォーマンスを測定する際の重要な指標となります。

CPCは広告のクオリティや市場競争などによって変動しやすいため、定期的な最適化や分析、改善施策が必要です。

CPM(Cost Per Mille)

CPM(Cost Per Mille)は、広告が1,000回表示されるごとに費用が発生する課金システムです。大量の視聴者にリーチしたい場合や、ブランド認知度を短期間で高めたい場合に適しています。

CPMでは実際のクリック数や視聴時間には影響されず、広告が表示されるたびに費用が発生する特徴があります。広範囲なターゲットに対して効率的にリーチする手段として利用され、とくにブランドキャンペーンや製品のローンチ時に有用です。

広告のクリエイティブやターゲティングの精度が重要であり、それらのクオリティを高めることが成功の鍵となります。

YouTube広告の費用相場

YouTube広告の費用相場の目安はおおよそ40万円です。この費用には、出稿費用に加え動画コンテンツの制作費用も含みます。広告出稿費用は10万円〜、広告コンテンツの制作費用は30万〜が相場です。

ただし、企業がYouTube広告で達成したい目的や予算に応じて、広告費用は柔軟に調整できるのがメリットです。

以下で各費用について詳しく解説します。

広告出稿費用の相場

YouTube広告の出稿費用は、視聴回数やクリック数などに基づいて決まり、それぞれの出稿費用は低価格から利用できます。ただし、しっかりと成果を得るためには10万円〜が相場です。広告出稿の目的にとって適切な種類やターゲットを設定することで、費用対効果を高められます。

広告の効果最大化のためには、効果測定と、分析結果に基づいた改善施策を継続的に続けることが重要です。

広告コンテンツ制作費用の相場

広告コンテンツの制作費用は、動画の内容やクオリティ、依頼する業務範囲などによって大きく異なりますが、30万円〜が相場です。

広告コンテンツの制作には、動画の企画をはじめ、撮影・編集・脚本・材料費などさまざまな費用がかかります。簡易的な動画やスライドショー形式の動画であれば、5〜10万円に抑えられる場合もありますが、広告効果を最大限発揮するためには、クオリティの高い動画制作が必要不可欠です。

しかし、制作会社やクリエイターへの依頼費用はピンからキリまであり、特殊効果や最新技術を活用すると費用がさらに高騰してしまうため、決めた予算内で効果を最大化できるように、工夫を凝らす必要があります。

YouTube広告の種類ごとの費用

YouTube広告には現在6つの種類があり、それぞれ費用相場、特徴、課金方法が異なります。6つの広告の各種類について詳しく解説します。

(※種類は2024年7月時点の情報です)

バンパー広告

バンパー広告は、6秒間の短い広告で、視聴者がスキップできない形式の広告です。ユーザーが視聴している動画の始まり、もしくは途中で表示され、表示回数が1,000回に達すると課金されます。

費用はCPMモデルで計算され、1,000回の表示ごとに400〜600円程度が相場とされています。短い時間で強い印象を与えることが可能で、主に商材やブランドの認知度向上に適しています。

アウトストリーム広告

アウトストリーム広告は、YouTubeプラットフォーム外のパートナーサイトやアプリで表示される、モバイル専用の広告です。スマートフォンのサイズに特化しています。

費用は視認範囲のCPMモデルで計算され、動画が視認可能な範囲で、2秒以上視聴された場合のみ課金される仕組みです。1,000回の表示ごとに400〜600円程度が相場とされています。

この形式は、視覚的にインパクトのある広告を幅広い視聴者に届けられるという特長があり、モバイルユーザーをターゲットとする場合に適しています。

マストヘッド広告

マストヘッド広告は、YouTubeのホームページのトップに表示される広告です。音声なしで自動再生されますが、最も目立つ場所に表示されるため、大量の視聴者にリーチできます。

費用はCPMモデルで、キャンペーンの目標インプレッション数に基づき料金が発生し、1日あたりの固定料金で設定されることが多く、数百万円に及ぶこともあります。潤沢な予算が用意できる場合や、短期間での認知向上、大規模な露出を目的とする場合に有効です。

マストヘッド広告は他の広告とは異なり、Googleの営業担当者を通した予約ベースでのみ利用できます。デバイスによって再生仕様が異なる点にも注意が必要です。

インフィード動画広告(旧ディスカバリー広告)

インフィード動画広告は、YouTubeの検索結果や関連動画の一覧に表示される広告です。ユーザーがコンテンツを検索している場所に表示され、主にブランドや商材の認知度向上に適しています。

ユーザーが広告をクリックして視聴した場合に課金される仕組みで、費用相場はクリック率やターゲット層によって変動します。費用はCPCで計算され、クリックごとの費用相場は3円〜20円程度です。

広告はサムネイルとテキストで表示されるため、魅力的なタイトルやサムネイルにするよう工夫することで、高い効果を発揮できます。

インストリーム広告(スキップ可)

スキップ可能なインストリーム広告は、再生した動画の最初や途中に挿入される仕組みで、5秒以上視聴した後にスキップできる広告です。

費用はCPVモデルで計算され、30秒以上の視聴か、ユーザーがクリックなどのアクションをとった場合のみ課金されるシステムです。1回の視聴につき2円〜25円程度が相場です。

この広告形式は、視聴者が興味を持った場合に長時間視聴される可能性があります。関心のあるユーザーにだけ費用がかかるため、効率的な広告展開が実現できるのがメリットです。ブランドの認知向上に加え、見込み顧客の獲得や販売促進などに適しています。

インストリーム広告(スキップ不可)

スキップ不可のインストリーム広告は、動画再生の最初に表示され、視聴者が最後まで視聴しなければならない広告です。この広告コンテンツは主に15秒以下の動画で構成されます。

広告費用は配信エリアやターゲット層、動画のクオリティによって異なります。CPMモデルで計算され、基本的な費用相場は1,000回の表示ごとに400円〜600円程度です。

スキップできない広告なので、確実にメッセージを伝えたい場合に有効です。ただし、興味のないユーザーに広告が表示された場合、強制感を与えてしまう可能性がある点に注意しましょう。

YouTube広告の費用の決め方

YouTube広告の種類について理解したところで、次に、費用の決め方について解説します。

YouTube広告では、「日別での設定」「キャンペーンの合計での設定」の2つの決め方があるので、自社に適した方法で設定することが大切です。

日別での設定

広告費用を日別で設定する方法は、1日の予算を定め、その範囲内で広告を表示させることです。

1日で支払い可能な金額や、広告出稿に必要な合計金額が把握できるため、予算管理が容易であり、急な出費を避けられるというメリットがあります。日々の広告効果を確認しながら適宜調整を行うことができ、柔軟に運用することが可能です。

キャンペーンの合計での設定

キャンペーン全体の予算を設定する方法は、広告キャンペーンの期間全体で使用する予算を一括して決めます。多くの企業で採用されている方法です。

この方法は、あらかじめすべての費用を設定すると、Google広告がその予算を均等に配分し、パフォーマンスの最適化を行ってくれます。長期間の広告戦略を計画する際に有効であり、予算オーバーを防ぐことが可能です。

ただし、配信終了日は広告主が設定する必要があり注意が必要です。設定を忘れてしまうと、期間終了後も広告が表示され、想定外のコストが発生してしまいます。

YouTube広告の設定方法

ここからは、YouTube広告の具体的な設定方法について解説します。

新しいキャンペーンを作成する

YouTube広告のキャンペーンを開始するには、新しいキャンペーンを作成する必要があります。まずはGoogle広告にログインしましょう。


出典元:Google広告

ログインすると、以下の画像のような画面が表示されるので、左の「作成」から「キャンペーン」を選択し、作成ボタンをクリックします。

次に、キャンペーンの目的を選択します。目的には、ブランド認知度の向上、製品やサービスの販売促進、アプリのインストールなどがあります。

目的に応じて、最適な広告形式を選択し、キャンペーンの設定を進めます。「目標」を選択後、画面右下の「続行」をクリックします。

次にキャンペーンタイプと、キャンペーンのサブタイプを選択して、「続行」をクリックします。

ターゲットや配信する動画などの詳細を設定する

キャンペーンの詳細設定では、キャンペーン名、地域、言語、予算、スケジュール、ターゲティングオプションなどを入力します。

予算は、日別またはキャンペーン全体で設定できます。

スケジュールでは、広告を表示する期間や時間帯を指定します。ターゲティングオプションでは、年齢、性別、地域、興味関心など、広告を表示する視聴者の属性を細かく設定できます。

すべて入力したら、画面左下の「キャンペーンの作成」をクリックします。

広告を出稿する

すべての項目の入力が完了したら、画面左下の「概要に進む」をクリックし、広告の審査へ進みます。

審査完了後に配信されるため、余裕を持って配信スケジュールを設定することをおすすめします。

YouTube広告の効果を高めるコツ

最後に、YouTube広告の効果をより高めるコツを解説します。

目的に適した広告を選ぶ

YouTube広告の効果を高めるには、広告キャンペーンの目的に応じて最適な広告形式を選ぶことが大切です。

例えば、ブランド認知度を高めたい場合は、バンパー広告やインストリーム広告が適しており、短期間で効果の最大化を図るのであれば、マストヘッド広告が効果的です。

商品の販売促進を目指す場合は、インフィード動画広告が適しています。目的に合った広告形式を選ぶことで、費用対効果を高めることができます。

視聴者ターゲットを明確にする

ターゲットとなる視聴者を明確に設定することで、広告の効果を最大限に引き出すことができます。

Google広告のターゲティングオプションを活用して、年齢、性別、地域、興味関心などの属性を細かく設定します。ターゲットにピンポイントでリーチすることで、適切な視聴者に広告を届けることができ、キャンペーンの効果が高まります。

高品質の動画を用意する

広告動画の品質は、視聴者の関心を引く上で非常に重要です。視覚的に魅力的で、メッセージが明確に伝わる動画を作成することが、YouTube広告を出稿する上での大前提となります。

クリエイティブかつハイクオリティな動画コンテンツを用意できれば、広告の効果を最大限に引き出すことができ、視聴者のエンゲージメント向上も見込めます。自社での制作に不安がある場合は、動画制作専門の業者やクリエイターに依頼するのも一つの手です。

効果測定を行う

広告キャンペーンの効果を測定し、適宜改善を重ねていくことも、YouTube広告の効果を高める上で重要です。「Googleアナリティクス(GA4)」などの分析ツールを活用して、定期的に効果測定を行い、クリック率、コンバージョン率、視聴回数などの指標を確認しましょう。

広告のパフォーマンスを評価することで、必要に応じて戦略を調整し、より効果的なキャンペーンを実施することができます。

​​まとめ

本記事では、YouTube広告の費用概要から設定方法などの運用面までを詳しく解説しました。

YouTube広告は、幅広い視聴者にリーチできる強力な広告手段です。目的やターゲットを明確にし、適切な広告形式と高品質の動画を用意することで、効果的なキャンペーンが実施できます。また、効果測定を行い常に改善を図ることも欠かせません。

効果的な運用や、効果測定・改善施策の実施などに不安のある方は、運用代行業者に依頼することをおすすめします。

​​なお、株式会社ユナイテッドアニマルズで提供するソーシャルメディアアカウントの運用代行サービス「&WAKE」では、YouTube広告に関するサポートを提供しています。月額1万円のお手軽プランから利用できるため、まずは気軽にご相談可能です。

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この記事の監修者

菊地 里奈

株式会社ユナイテッドアニマルズにて広報PR、SNS投稿素材の制作を担当。 インフルエンサーマーケティング業務にも従事する。 複数企業のSNS運用にもプランナーとして、制作から運用までサポートを行い、SNSマーケティング全般を守備範囲とする。

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ユナイテッドアニマルズでは、インフルエンサーのマネジメント・プロデュース・育成およびクライアント企業のマーケティング戦略立案・広告・宣伝支援を行っています。

また所属インフルエンサーによるプライベートブランドの開発、クライアント企業とのタイアップ商品開発、販売も行っています。

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