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就活のナビ離れが加速中!原因や新たな採用チャネルを企業向けに徹底解説

近年、学生の就職活動において「就活ナビサイト離れ」が加速しています。これまでナビサイトは、就活生の主要ツールとして広く利用されていました。しかし、SNSの普及や情報収集の多様化によって、利用者が減少している傾向にあります。

こうしたナビ離れの影響から、「ナビサイトからの応募が少ない」「優秀な人材が確保できない」といった採用活動の悩みを抱えている企業も少なくありません。

本記事では、就活生のナビ離れの原因や、新たな採用手法とその特徴について詳しく解説します。現代の採用活動において、新たな採用チャネルや手法の必要性を感じている方はぜひ参考にしてください。

就活生のナビサイト利用率が減少中

学生の就職活動において、長らくナビサイトが主要な情報収集・応募ツールとして利用されていました。しかし近年では、企業・学生の双方でナビサイトの利用頻度が減少しており、これまで当たり前とされていた就活のスタイルに大きな変化が生じています。

就活の「ナビサイト」とは

「ナビサイト」は、就職活動を行う学生と採用活動を行う企業を結ぶオンライン上のプラットフォームで、「就活ナビ」「就活サイト」などとも呼ばれています。代表的なものとして、リクナビやマイナビなどが挙げられます。
学生は、ナビサイトに登録することで企業の求人情報を検索・閲覧でき、気になる企業の求人にはエントリーする形で応募が可能です。また、企業説明会の予約や就職活動に関わるスケジュール管理などもナビサイト上で行えます。

従来はナビサイト経由での採用が主流だった

前述のとおり、これまで多くの学生はナビサイトから就職活動の情報を収集し、大手のナビサイトから複数の企業へエントリーするのが一般的でした。
ナビサイトが主流となった背景には、企業情報を一括確認できる効率性や、一斉エントリーで同時に複数の企業の選考に参加できる機能、そして就職活動の進捗を管理しやすい点などが挙げられます。

「ナビ離れ」が加速した4つの原因

ナビサイトの利用が減少している背景には、時代の変化や学生側と企業側のニーズの不一致など、さまざまな原因が挙げられます。

・求めている情報が得られない
・情報収集の仕方が変化した
・より専門性の高いサービスが好まれている
・企業の情報があふれすぎている

主な4つの原因を詳しく解説します。

求めている情報が得られない

近年では、企業の規模や知名度で判断せず、自分に合った企業に価値を置く学生が増えています。これにより、職場環境や働きやすさ、実際に働いている社員からの情報などを求める就活生が多い傾向にあります。

ナビサイトに掲載されている企業情報は、企業側がフォーマットに沿って入力する場合がほとんどです。統一感があり見やすい反面、現代の就活生は求めている情報を効率的に得られないことから、ナビ離れが加速した原因のひとつと言えるでしょう。

情報収集の仕方が変化した

現在の就活生は、パソコンやインターネットを当たり前のよう使いこなして育った「デジタルネイティブ世代」です。そのため、自分に合う情報を自ら選び、タイミングも自分でコントロールしながら情報収集を行うことが一般的となっています。

たとえば、

・TikTokで「〇〇企業の社員の1日」「ブラック企業の見分け方」といった動画を視聴する
・就活のクチコミサイトを確認する
・面接テクニック・自己PRの作り方などをYouTubeで学び、実践的な対策をする
・Xで就活アカウントをフォローし、体験談などの情報を集める
・気になる企業のInstagramやXアカウントをチェックする

上記のように、SNSやインターネットを活用することで、ナビサイトを使わずとも就活の情報収集が可能な時代になりました。

より専門性の高いサービスが好まれている

前述のように、現在の就活生は自分に合った企業に価値を見出しており、情報収集の際にも自分の関心に合ったサービスを求める場合が多くなっています。

しかし、ナビサイトは幅広い職種や地域に対応しており、一定の業界・職種に特化しているわけではありません。そのため、自分の関心に合ったサービスや自分の就活の状態に合ったサービスを利用したい就活生は、より専門性の高いサービスを利用する傾向があります。

また、業種・職種に特化した就活サービスやエージェントは学生側と企業側の価値観や考え方がマッチしやすく、採用につながりやすい点からもニーズが高まっています。

企業の情報があふれすぎている

ナビサイトの利用が減少している理由として、企業の情報があふれすぎていることも挙げられます。

就活解禁日とされる3月1日を境に、ナビサイト上では多くの企業の採用情報が一斉公開されます。ナビサイトを利用する学生は、この膨大な企業情報からエントリー先を決める必要があり、情報疲れを招きやすい状況です。

さらに、ナビサイトでは企業の規模や知名度に関係なく、すべて同じようなフォーマットで表示されるため、違いが見えづらく、情報過多で選べなくなってしまうケースも少なくありません。

ナビ離れの現代で効率的に採用活動を行うには

就活生のナビ離れに伴い、企業が今後の採用活動を効率的に行うには、ナビサイト以外の採用手法を取り入れていく必要があります。

・SNSやYouTubeなど、学生が普段から利用しているプラットフォームから情報を届ける
・気になる学生に対して直接アプローチする
・自社ブログや採用ページを通して、学生の興味を引くような発信をする

など、これまで必要とされていた企業情報の公開に加えて、時代に合った新たな発信をしていくことがおすすめです。

おすすめの採用手法とそれぞれの特徴

ナビサイト以外の、おすすめの採用手法を4つご紹介します。

採用を成功させるためには、ひとつの手法に絞るのではなく、複数の採用手法を組み合わせて発信していくことがおすすめです。それぞれの特徴をよく理解し、戦略的に採用活動を行いましょう。

SNS採用(ソーシャルリクルーティング)

SNS採用やソーシャルリクルーティングと呼ばれる手法では、企業がSNSを活用して採用広報や企業情報の発信を行います。若年層にとって身近な存在であるSNSで情報を届けることは、企業に親しみを持ってもらえるだけでなく、学生とコミュニケーションを図る手段としても有用です。

SNS採用に活用できる主なSNSは以下の4つです。

・Instagram(インスタグラム)
・X(Twitter)
・TikTok
・LinkedIn

SNS採用の場合、求人情報の掲載をメインとするよりも、共感を生むことや企業の等身大の姿を見せていくことが重要となります。たとえば、会社説明会や社内イベントの様子を写真や動画で紹介する、新卒社員にインタビューを行う、学生からの質問を募集し回答していくなど、SNSならではの強みを活かしてください。

また、Instagramでは視覚的な訴求を行い、Xでは学生との交流をメインに行うなど、各SNSの特徴に応じた使い分けがおすすめです。

関連記事:SNSを活用した採用戦略で求人を増やすポイント・成功事例

ダイレクトリクルーティングやスカウト採用

企業が気になる学生に直接アプローチする採用手法として、ダイレクトリクルーティングやスカウト採用が挙げられます。ダイレクトリクルーティングの場合はLinkedInのようなビジネス特化型SNS、スカウト採用の場合はOfferBoxのような逆求人型のサービスを使うのが一般的です。

どちらも希望者からの応募を待つ採用ではなく、企業が積極的に動く攻めの採用として注目されています。特に、応募の量よりも質を重視したい企業や、欲しい人材のイメージが明確にある際におすすめです。企業側は学生が登録した自己PRなどの情報を見た上でアプローチできるため、採用のミスマッチが起きにくく早期退職を防げるメリットがあります。

さらに、ダイレクトリクルーティングやスカウト採用の場合、学生が「自分が求められている人材」と実感しやすくなります。その結果、企業に対する印象が上がり、前向きに応募を検討してもらえる可能性が高まるでしょう。

自社メディアの活用(オウンドメディアリクルーティング)

オウンドメディアリクルーティングは、企業が自社のメディアを使って発信を行う採用手法です。主に自社サイトやブログ、note、YouTubeチャンネル、採用サイトなどを活用します。

就活生が自ら情報を選んで集める現代では、ナビサイトのような形式に沿った情報よりも、企業の個性や魅力が伝わるコンテンツのほうが効果的です。社員インタビューやプロジェクト紹介など、共感や信頼を生む発信を心がけましょう。

また、企業の自社メディアを見ている学生はその企業に対する興味関心が高い傾向にあるため、企業理解を深めたうえでの応募につながりやすいです。

採用活動を効率化させるにはナビサイトの併用がおすすめ

就活生のナビ離れが加速しているとはいえ、ナビサイトが完全に不要となったわけではありません。現在も多くの企業がナビサイトの利用を継続しています。新たな採用手法と合わせてナビサイトをうまく併用すれば、効率性を高めるだけでなく、採用活動の幅を広げることが可能です。

ここでは、ナビサイトを併用すべき理由を3つの項目にわけて解説します。ナビサイトならではの強みを理解し、採用活動をサポートするツールとして役立ててください。

利用はしなくとも登録している就活生は多い

ナビサイトを利用していない学生の中でも、登録だけは済ませている学生は多く存在します。

就職活動のメインとしては使っていないものの、エントリー情報などを管理するためのツールとして使われることも少なくありません。そのため、企業がナビサイトに情報を掲載することで、認知度の向上や検索経由での流入獲得といった効果が期待できます。

・ナビサイトの一斉配信機能を活用する
・閲覧履歴をもとに、どのような人材が自社に興味を持っているのか把握する

などの活用がおすすめです。

採用サイトと比べてページ作成の負担が少ない

企業ページを準備する際、ナビサイトは採用サイトと比べてページ作成の負担が少ないことも魅力のひとつです。

自社で採用サイトを作成する場合、デザイン・構成、ライティング・画像選定など、さまざまな作業が必要です。リソースが足りない、社内に知見のある人がいないといった場合は、専門業者への依頼を検討しなければならず費用も発生します。

一方で、ナビサイトではフォーマットに沿って企業ページを作成していくため、採用サイトと比べて簡単にページ作成ができます。掲載後の情報修正や更新作業の負担も少なく、管理しやすいのが特長です。

自社で採用サイトを一から作成することが難しい場合は、ナビサイトを採用サイト代わりに利用すると良いでしょう。

就活生に直接アプローチできる

最近では、スカウト機能やオファー機能が備えられているナビサイトも増えつつあります。これにより、ナビサイトを通してスカウト採用を行うことが可能です。

これまでナビサイトは、企業にとっては情報を公開する場として、また就活生にとっては多くの企業情報を得る場として利用されてきました。しかし、直接アプローチできる機能を備えたナビサイトであれば、スカウト採用やダイレクトリクルーティングを実施でき、ビジネス特化型SNSや逆求人型のサービスに登録する点が省けます。

自社の採用活動を効率的に行うためにも、ナビサイトの利用を情報公開だけにとどめず、攻めの採用ツールとして新たに活用してください。

まとめ

ナビサイトの利用が減少する一方で、就活生はSNSや動画サイト、オウンドメディアなど、さまざまな媒体から企業情報を集めるようになりました。企業はこうした変化に対応できるよう、ナビサイトのみに頼らず、新たな採用チャネルを柔軟に使い分けていく必要があります。

「何から始めたら良いかわからない」「リソースの確保が限られている」といった場合は、まず自社のSNS運用から始めるのがおすすめです。情報収集の手段が変化したことからも、マーケティングの視点を取り入れた採用活動がより効果的と言えるでしょう。

社員の働く様子や職場環境などをSNSで発信すれば、自社の魅力をわかりやすく伝えることができます。そのうえで、より多面的なアプローチができるよう徐々に他の採用手法を組み合わせることがおすすめです。

株式会社ユナイテッドアニマルズが提供する「&WAKE(アンドウェイク)」では、ナビ離れに対応した採用関連のSNS運用支援を行っています。予算に合わせたプランニングも可能ですので、お気軽にご相談ください。

この記事の監修者

菊地 里奈

株式会社ユナイテッドアニマルズにて広報PR、SNS投稿素材の制作を担当。 インフルエンサーマーケティング業務にも従事する。 複数企業のSNS運用にもプランナーとして、制作から運用までサポートを行い、SNSマーケティング全般を守備範囲とする。

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