2024.03.26
SNSマーケティング
【SNS運用者必見】SNSマーケティングでよくある企業の失敗事例10選
SNSマーケティングの担当者として施策を行っているものの、なかなか期待通りの結果が出ずに悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
SNSマーケティングは、集客や売上の増加につなげるための効果的な手法です。しかし、やみくもにSNSを運用すれば予算に見合った効果を得られないどころか、炎上などのリスクも伴うことに留意しなければなりません。
当記事では、SNSマーケティングで失敗する原因や、よくある企業の失敗事例を10選紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
SNSマーケティングで失敗する5つの原因
SNSマーケティングが失敗してしまう原因として、どのような理由が挙げられるでしょうか。具体的には以下の通りです。
- SNSを運用する目的・目標が明確ではない
- ペルソナやターゲット層を絞りきれていない
- 不適切なプラットフォーム選定を行っている
- 運用面における戦略に乏しい
- 自社にてSNSマーケティングの知見が不足している
それぞれ解説します。
SNSを運用する目的・目標が明確ではない
SNSマーケティングは、売上や集客につなげるための手段のひとつに過ぎません。
単純に、「SNSマーケティングが流行っている」という理由で取り組んでも、SNSを運用すること自体が目的となってしまう可能性があります。
明確な目的や目標がなければ、SNSの投稿内容に一貫性が伴わなくなり、ユーザーやフォロワーは興味を持ちにくくなってしまうでしょう。
SNS上でのエンゲージメントも低下してしまうことから、費用対効果に見合った成果を生み出せず、企業の存在感も示せなくなってしまいます。
ペルソナやターゲット層を絞りきれていない
ペルソナやターゲット層を十分に絞りきれずに、企画や投稿内容を決めてしまうことで、SNSマーケティングが失敗に終わってしまうことが考えられます。
たとえば「20代の女性」といった、性別と年齢層のみでターゲットを設定するだけでは不十分です。居住地・職業・年収・家族構成・趣味・休日の過ごし方など、具体的に投稿内容に反映させるための情報を盛り込まなければなりません。
ペルソナやターゲット層が曖昧だと、幅広い投稿内容を大量に作成したものの、中身は曖昧で相手に刺さらないといった失敗も想定されます。
「埼玉県に住むカスタマーサポートの仕事をしている、シフト制勤務で年収380万円の独身女性、趣味はカフェ巡りと国内旅行」のように、具体的なターゲット設定を行うことがポイントです。
不適切なプラットフォーム選定を行っている
自社のブランドイメージや製品の顧客層、見込み客と親和性が高いSNSを選定することも重要です。不適切なプラットフォーム選定を行ってしまうと、思うような効果は得られないでしょう。
引用:令和4年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書<概要>
具体例として、TikTokのユーザー層は、10代が65%以上、20代が45%以上を占め、40代以上は約20%に留まっています。したがって、40代以上に対して商品・サービスの訴求を行いたい場合は、X(Twitter)やFacebookのようなSNSを選定することが適切です。
運用面における戦略に乏しい
SNSの企画や投稿内容そのものに満足してしまい、中長期的な戦略に乏しいままSNSを運用している原因も挙げられます。
投稿内容だけでなく、投稿頻度や投稿する時間帯など、一つひとつの投稿に意図や仕掛けを設ける必要があります。
自社にてSNSマーケティングの知見が不足している
SNSマーケティングを成功させるには、SNS運用に知見のある人材を採用することが望ましいです。
ユーザーから好意的な反応やエンゲージメントを上昇させるには、運用面でのテクニカルな技術や経験が求められます。顧客に対する情熱や勢いだけで、SNS運用を成功させられるほど簡単ではありません。
もし、社内でSNSマーケティングを運用することが難しいと感じる場合は、SNS運用代行会社に依頼することも検討しましょう。
関連記事:SNS運用代行を依頼するメリットとは。会社の選び方や費用相場も解説
SNSマーケティングでよくある企業の失敗事例10選
SNSマーケティングでよくある企業の失敗事例を10選ご紹介します。具体的には以下の通りです。
- 投稿内容が自社の宣伝に偏っている
- ユーザーへの対応に不手際が生じている
- ハッシュタグを活用しきれていない
- SNSキャンペーンの企画内容が魅力的ではない
- 過剰な投稿内容によって炎上を引き起こしてしまう
- インフルエンサーの選定が不適切
- 複数アカウントの運用による誤投稿
- ステルスマーケティングによる信頼低下
- 専任のSNSマーケティング運用担当者を決めていない
- 外注先にSNS運用を全て丸投げしてしまう
それぞれ解説します。
投稿内容が自社の宣伝に偏っている
自社の良さをアピールしようと張り切ってしまい、投稿内容が自社の宣伝に偏ってしまうケースです。
たとえば、プレゼンのような堅い文章で自社商品のゴリ押しや、社員のランチのお弁当紹介などが一例です。これらの投稿内容を何度も目にすると、その先に魅力を感じてもらえることは難しいでしょう。
代わりに、企業のノウハウを駆使した一般人に有益なTipsや、ユーザーの悩みや疑問をピンポイントに解消できる方法など、まずはユーザーにメリットを感じてもらえるような投稿を心がけてみましょう。
ユーザーへの対応に不手際が生じている
ユーザーへの対応が原因で、失敗事例につながってしまうことも考えられます。
コメントへの返信やDMの問い合わせを放置するなど、企業に届いたお客様からの想いを無視する形となれば、ユーザーは企業に不信感を抱いてしまうでしょう。商品やサービスの買い控えや解約につながる可能性もあります。
直接頂いたメッセージには迅速かつ丁寧に返信するよう心がけ、サポート体制を構築するなど、企業イメージを守れるようなSNS運用に取り組んでいきましょう。
ハッシュタグを活用しきれていない
ハッシュタグはエンゲージメント率を高める代表的な施策ですが、正しい活用方法を抑えていなければ思うような効果は見込めません。
やみくもに大量のハッシュタグを設置したり、トレンドに乗ったハッシュタグに便乗したりすると、かえってユーザーに不快な印象を与えかねません。スパム判定をされてしまうリスクもあります。
関連性が高く、3個から5個程度のハッシュタグを設置することで、投稿内容との親和性を高めることができます。また、企業独自のハッシュタグを作るのも有効です。
SNSキャンペーンの企画内容が魅力的ではない
SNSキャンペーンはバズを狙える施策ですが、企画内容が魅力的でなければ失敗事例となってしまいます。
たとえば、アパレル会社が実施する「あなたの全身コーディネート写真を載せてください!」というSNSキャンペーンは、ユーザーにとって非常にハードルが高いです。身体的スタイルや顔、ファッションセンスに自信がある人に絞られるでしょう。
また、応募条件としてクイズを設定したとしても、わざわざ検索しないと答えが判明しない難易度であれば、ユーザーは意欲を失ってしまいます。「多分これではないかな?」と直感で思い浮かぶ程度の難易度が理想的といえるでしょう。
過剰な投稿内容によって炎上を引き起こしてしまう
ユーザーからの注目を集めることに躍起となり、過剰な投稿内容で炎上を引き起こしてしまう失敗事例です。下品な表現・著作権侵害・差別的な内容など、企業側に意図がなくとも、過剰だと捉えられるケースも見受けられます。
たとえば、過去に雑貨ショップが「某アーティストが来店したら困るけれども、見てみたい気もする」という内容をX(Twitter)で投稿し「男性同性愛者を侮辱しているのではないか」と指摘を受けた事例があります。
当該ツイートは数時間後に削除され、投稿当日の夕方には謝罪の意を示すツイートが投稿されました。謝罪に関する投稿内容にも賛否の声が分かれたことから、炎上は多大なリスクを伴う事象だと認識しておきましょう。
インフルエンサーの選定が不適切
インフルエンサーは自社が狙いたいターゲット層の憧れの的であり、親近感を湧いてもらいやすい存在でもあります。ただし、自社や顧客層との親和性が低いインフルエンサーを選定することで、効果が見込めない結果も想定されます。
知名度が高くてもターゲット層に好かれていない、知名度も実績もあるが費用対効果に見合っていないなど、インフルエンサー選定にも知見が問われるのが実情です。
また、インフルエンサーが過去に不祥事を起こしていた場合、企業のブランドイメージまで低下してしまうリスクもあります。
関連記事:【2024年最新】インフルエンサーマーケティングのおすすめ会社12選!選び方も解説
複数アカウントの運用による誤投稿
SNSの運用担当者が、企業アカウントと個人用のプライベートアカウントを同一端末で使用していることから生じる失敗事例です。
過去に、ハンバーガーチェーン店のX(Twitter)公式アカウントにて、打ち合わせの時間が長いといった業務内容に対する不満が投稿されました。数時間後にお詫びの投稿が行われたものの、これが原因でフォロワーや株主といった関係各位にまで印象悪化を引き起こす誤投稿となってしまいました。
ステルスマーケティングによる信頼低下
ステルスマーケティング(ステマ)とは、ユーザーに対して広告宣伝であることを隠しながら、セールスプロモーションを行うことです。企業としての信頼性が低下し、炎上につながるデメリットがあります。
過去に、人気映画の公開後に、X(Twitter)にて複数の漫画家がほぼ同時に映画を宣伝する投稿を行ったことが問題となりました。企業側は一旦ステマを否定したものの、後日公式HPにて謝罪を行いました。漫画家自身もX(Twitter)にて謝罪しています。
ステルスマーケティングは、令和5年10月1日より景品表示法違反となっています。投稿内容には細心の注意を払いましょう。
参考:令和5年10月1日からステルスマーケティングは景品表示法違反となります。 | 消費者庁
関連記事:ステマ規制とは?企業がSNS投稿をする際に気をつけるべきこと
専任のSNS運用担当者を決めていない
専任のSNS運用担当者を配置できないほど、人材のリソースが不足しているという事例も見受けられます。
SNSマーケティングは一定量をコンスタントに配信し続ける必要があります。中長期的な戦略やWebマーケティングの専門的な知見も駆使しなければ成功には至りません。
他に本業をこなしている人材が、空いた時間でSNSマーケティングに取り組んでも、最終的にはリソース不足で頓挫してしまう可能性が高くなります。
外注先にSNS運用を全て丸投げしてしまう
社内のリソース不足のため、SNS運用代行会社に業務を外注するのは有力な選択肢です。しかし、外注先に全てを丸投げするうえで留意しておきたい点も存在します。
まず社内にノウハウが蓄積されないことから、人材が育たない可能性があります。中長期的にSNSマーケティングを検討している場合、ノウハウを吸収しようという姿勢も大切です。
また、一連の施策が本当に効果的なのかを見抜く力量がなければ、割高なコストを支払ってしまうことにもつながるでしょう。
SNSマーケティングを成功に導くためのポイント
SNSのよくあるマーケティング失敗事例を踏まえたうえで、どのような施策や手順を踏めば、SNSマーケティングを成功に導けるのでしょうか。
主なポイントは以下の通りです。
- SNSマーケティング専門の担当者や部署編成を行う
- SNSマーケティングを行う目的やターゲットを明確にする
- 計画やKPIを立てるだけでなく、数値分析から改善につなげる
- SNS運用代行会社への依頼を検討してみる
それぞれ解説します。
SNSマーケティング専門の担当者や部署編成を行う
SNSマーケティングを成功させるためには、専門の担当者や部署編成を行うことが初期段階として重要です。
SNSマーケティングの重要性を現場が理解していても、上層部の理解を得られていないケースもあります。適切な予算や人員を割いてもらえなかったり、突然打ち切りになったりすることも珍しくありません。
他社の成功事例を共有するなど、上層部からの理解を得ることで、SNSマーケティング業務に専念できる体制を構築できるようにしましょう。
SNSマーケティングを行う目的やターゲットを明確にする
SNSマーケティングを行ううえで、予め目的やターゲットを明確にしましょう。
SNS運用の目的は、商品の販売促進・自社の認知度アップ・お問い合わせや初回新規購入の獲得などが挙げられます。
また、ターゲット層を具体的に設定することが重要です。以下がその一例です。
- 性別:女性
- 年齢層:30代前半
- 居住地:地方都市在住
- 収入:年収330万円
- 職業:中小企業(従業員100人前後)のIT企業にて一般事務職
- 趣味:ファッション→シンプルなコーデながらも自分らしいアクセントを求めている
- SNS利用状況:Instagramを中心に、お気に入りのブランドやコーデ発信のアカウントをフォローしている
身近にターゲット層に近しい人物がいれば、その方をイメージしたり直接インタビューするのも効果的です。
計画やKPIを立てるだけでなく、数値分析から改善につなげる
中長期的な計画やKPI(フォロワー数やいいね数など目標設定した指標)も重要ですが、得られた結果から数値分析して改善につなげることで、SNSマーケティング施策が効果を発揮します。
SNSマーケティングは双方向でのコミュニケーションが可能な施策です。どの投稿がどれほどの反応があり、何が効果的だったのかを考察しやすいため、PDCAサイクルを正確に回せる体制を構築できます。
SNSのアカウント分析では、各SNSのアナリティクス管理画面からインプレッション数やエンゲージメント率を確認する流れとなります。外部ツールを活用して競合分析から差別化を図ることも有効です。
SNS運用代行会社への依頼を検討してみる
自社内でSNSマーケティングの施策を行うのが難しい場合は、SNS運用代行会社への依頼を検討しましょう。
企業のSNS運用担当者は、SNSアカウントの運営管理以外にも様々な業務を抱えていることが一般的です。SNS運用を外部に委託することで、他の業務を効率化できるメリットが生まれます。
また、SNS運用代行会社は、企画提案から投稿内容の作成、数値分析、改善案に至るまで成功するためのノウハウを持ち合わせています。
炎上などのブランドイメージが低下する事象には、損害を及ぼさずに事態を沈静化させる対応策も心得ているため、リスクヘッジの観点からも依頼する価値があります。
まとめ
SNSマーケティングは効果的な施策を実行できれば、売上増加や集客数アップなど、費用対効果に優れた宣伝を実現できます。
ただし、SNS運用のノウハウを持ち合わせていなかったり、投稿内容が炎上してしまったりすることで、一連の取り組みがむしろマイナスに働く可能性もあります。
今回お伝えした、SNSマーケティングの失敗事例を参考に、自社のSNS運用に活かしてみてください。
また、自社内でのリソースが不足していると感じる場合は、SNS運用代行会社への依頼がおすすめです。プロの目線からノウハウの詰まった施策を実行してくれるため、数値面での改善が期待できます。
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ユナイテッドアニマルズでは、インフルエンサーのマネジメント・プロデュース・育成およびクライアント企業のマーケティング戦略立案・広告・宣伝支援を行っています。
また所属インフルエンサーによるプライベートブランドの開発、クライアント企業とのタイアップ商品開発、販売も行っています。
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