公開日:2025.01.28
更新日:2025.10.23
SNSマーケティング
美容・化粧品業界のSNSマーケティング戦略とは?媒体別のポイントや成功事例を解説
美容・化粧品業界において、SNSはブランドの認知度を高め、顧客との関係を築く上で欠かせないツールです。多くの企業がSNSマーケティングに取り組んでいますが、「思うように成果が出ない」「どの媒体に力を入れるべきか迷う」といった課題を抱えている担当者の方も多いのではないでしょうか。
この記事では、美容・化粧品業界のSNSマーケティング戦略について解説します。メリット・デメリットの基本から、InstagramやTikTokといった媒体別の活用ポイント、さらには大手企業の成功事例までをわかりやすく紹介します。自社のSNS運用を見直し、売上拡大に繋げるための次の一手を見つけていきましょう。
目次
美容・化粧品業界でSNSマーケティングが重要な背景
美容業界では、消費者が日常的にSNSを活用し、化粧品やコスメのトレンドや商品レビューを収集するのが一般的です。特に、ビジュアル重視のコンテンツが商品の魅力を効果的に伝え、購買意欲を高める役割を果たしています。
さらに、消費者間の情報共有は購買行動に大きな影響を与えるため、企業にとってブランド認知の向上やマーケティング戦略の重要な要素となっています。このように、SNSは化粧品・コスメ業界におけるビジネス成長を促進する重要なプラットフォームとなっています。
美容・化粧品業界でSNSマーケティングを行うメリット
美容業界のSNSマーケティングは、ブランドの認知度向上や、顧客との関係構築、売上拡大といった効果が期待できます。具体的なメリットを3つの視点から解説します。
ブランド認知度の向上
SNSは、美容業界のブランドが消費者の目に触れるための最適な場です。Instagramのようなビジュアルに特化したSNSは、化粧品やコスメの魅力を発信できます。
主に、商品写真や使用シーンの動画を投稿することで、短期間で広範囲にブランドの認知を広げられます。また、ユーザー投稿やハッシュタグキャンペーンによって、消費者自身が情報を拡散し、ブランドの知名度向上に貢献します。
顧客エンゲージメントの強化
SNSは、企業と顧客の関係構築に役立ちます。特に美容業界では、製品の使用方法やビューティーアドバイスを含む投稿を通じて、フォロワーとの信頼関係を深める手段として活用されています。コメントへの返信やダイレクトメッセージで対応を行うことで、顧客の意見に迅速に応じ、信頼関係の構築が可能です。
また、SNSのライブ配信機能やアンケート機能を取り入れることで、双方向のコミュニケーションを実現し、顧客エンゲージメント向上が期待できます。
オンライン/オフラインへの集客と売上拡大
SNSマーケティングを行うことで、実店舗やオンラインショップへの集客拡大が期待できます。たとえば、SNS上で限定セールの告知や割引コードを配布することで消費者の来店を促進できます。また、インフルエンサーに商品を紹介してもらう「インフルエンサーマーケティング」は、ターゲット層に強い影響力を持ち、新規顧客の獲得に非常に効果的です。
SNSの精緻なターゲティング広告を活用すれば、特定の興味・関心を持つユーザーに効率的にアプローチし、売上拡大に繋げることが可能です。
関連記事:インフルエンサーマーケティングとは?メリットや費用、成功事例をご紹介
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顧客データの収集と商品開発への活用
SNSは、顧客のリアルな声を収集できる貴重な情報源です。コメントやUGC(ユーザー生成コンテンツ)を分析することで、製品に対する評価や改善点、新たなニーズを把握できます。
これらの定性的なデータは、次の商品開発や既存商品の改良、マーケティング戦略の策定に活かせます。
UGC(ユーザー生成コンテンツ)による拡散効果
UGCとは、インフルエンサーや一般のユーザーが作成した商品に関する投稿のことです。企業発信の情報よりも「本音の口コミ」として消費者に受け入れられやすく、高い信頼性を持ちます。
優れたUGCは自然発生的に拡散され、企業の広告費をかけずに認知度を拡大させる効果があります。「#(商品名)レビュー」のようなハッシュタグキャンペーンを企画し、ユーザーの投稿を促すことで、UGCの創出を活性化することが可能です。
関連記事:【企業向け】UGCマーケティングとは?メリットとキャンペーン成功事例7選
美容・化粧品業界でSNSマーケティングを行うデメリット
SNSマーケティングはうまく活用すれば効果を期待できますが、注意すべきデメリットも存在します。ここでは、美容・コスメ業界で課題となりやすいデメリットを解説します。
コンテンツ制作にかかる時間とコスト
美容・コスメ業界では、製品の魅力を引き出すために高品質なコンテンツが求められます。そのため、写真や動画の撮影、編集に多くの時間と専門的なスキルが必要です。
SNSを定期的に更新するためには、専任スタッフやプロの撮影・編集チームの確保が求められ、コスト負担につながります。
ネガティブな口コミや炎上リスク
SNSの特徴として、消費者からのフィードバックが即座に拡散される点があります。万が一、製品に対するネガティブな口コミや炎上につながる投稿が発生した場合、一瞬にしてブランドイメージを損なうリスクがあります。
たとえば、商品の品質に対する批判や、誤解を招く表現によって批判を招き、企業の対応が遅れると、大きな損失を招く可能性があります。特に美容・コスメ業界では、こうした炎上リスクに備えた運用体制構築が不可欠です。
マーケティング人員のリソース不足
SNSマーケティングを成功させるには、戦略的な計画やコンテンツ制作、データ分析、顧客対応など、多岐にわたる業務が求められます。しかし、中小企業ではこれらの業務を担当する専門スタッフが不足していることが多く、一人の担当者に過度な負担がかかりがちです。
結果として、SNSマーケティングにおける業務の対応が遅れ、効果が得られない可能性があります。また、スタッフ不足が業績に影響を与えることも考えられるため、十分なリソースの確保が必要です。
関連記事:【SNS運用者必見】SNSマーケティングでよくある企業の失敗事例10選
【媒体別】美容・化粧品SNSマーケティングのポイント
美容・コスメ業界におけるSNSマーケティングでは、各媒体が持つ特性を理解し、自社のブランドやターゲットに合った活用をすることが重要です。ここでは主要なSNSプラットフォーム別に、その特徴と具体的な活用ポイントを解説します。
まずは、主要なSNSプラットフォームの特徴を一覧で確認しましょう。
SNS媒体 | 特徴 |
ビジュアル重視。ブランドの世界観構築やEC連携に強い。 | |
X | 情報の即時性と拡散力が高い。キャンペーンや顧客との交流向き。 |
TikTok | 短尺動画が中心。若年層へのリーチとトレンド創出に強力。 |
YouTube | 詳細な情報伝達に最適。信頼性の高いファン育成に繋がる。 |
ビジュアルコンテンツが中心のInstagramは、商品の魅力を視覚的に伝え、ブランドの世界観を構築するのに適したSNSと言えます。高品質な写真やリール動画でブランドイメージを醸成し、ストーリーズ機能を使えば、リアルタイム性の高い情報発信やユーザーとの密なコミュニケーションが可能であるのが特徴です。
さらに、充実したショッピング機能を活用し、投稿に商品情報をタグ付けすれば、ユーザーはシームレスにECサイトへ遷移でき、「欲しい」という気持ちを逃さずに購買へと繋げられます。
新商品の発表会やメイクアップ講座のライブ配信は、エンゲージメントと信頼感を高める絶好の機会です。また、「#〇〇コスメレビュー」のようなハッシュタグキャンペーンは、質の高いユーザー投稿(UGC)を促し、他の消費者の購買意欲を高める効果があります。
関連記事:Instagramマーケティングの始め方|戦略や成功事例をご紹介
X
情報の即時性と拡散力の高さが特徴であるXは、新商品の告知やキャンペーン情報を素早くユーザーに届け、話題を創出するのに長けています。リポストによる爆発的な情報拡散を期待できるため、「フォロー&リポスト」形式のプレゼントキャンペーンはフォロワー獲得と認知度向上に非常に効果的です。
また、ユーザーとの双方向コミュニケーションが活発なプラットフォームであるため、商品に関する質問や口コミ投稿に積極的に返信や「いいね」をすることで、顧客との親密な関係を築けます。
新商品の発売日やセール情報など、鮮度が重要な情報はリアルタイムで発信しましょう。また、影響力のあるインフルエンサーに商品レビューを投稿してもらうことで、フォロワーに一気に情報を届け、信頼性の高い口コミとして拡散させることもできます。
TikTok
短い動画コンテンツが人気のTikTokは、特に10代から20代の若年層へのアプローチに強力なプラットフォームであり、「TikTok売れ」という言葉が生まれるほど消費トレンドの発信源となっています。
企業が提示したお題にユーザーが参加するハッシュタグチャレンジは、楽しみながらブランドに接触してもらうことでUGCの創出を促します。
また、商品のターゲット層と親和性の高いTikTokクリエイターと連携すれば、「広告っぽさ」のない自然な形で商品をPRが可能です。ライブ配信で商品の魅力を伝えながら、視聴者がアプリ内で直接商品を購入できる「TikTok Shop」へ誘導する方法も、売上の最大化に貢献できます。
関連記事:【企業向け】TikTokとは?使い方やビジネス活用方法・事例を解説
YouTube
詳細な情報や丁寧な解説が可能なYouTubeは、商品の機能やブランドのこだわりを深く伝え、視聴者の信頼を得るのに適したプラットフォームです。美容系YouTuberなど専門性を持つインフルエンサーの影響力が大きく、商品レビューなどのタイアップ動画は、第三者の視点からの詳細な解説として視聴者の購買決定に大きな影響を与えます。
また、自社の公式チャンネルで美容部員や開発担当者が登場し、商品の効果的な使い方やメイク術をレクチャーするHowTo動画を配信すれば、専門的な内容でブランドへの信頼感を高めることも可能です。
また、商品の開発秘話やブランドが大切にする価値観などを伝える動画を通じて視聴者の共感を呼び、長期的なファンの育成にも向いています。「お悩み別スキンケア」といったテーマでシリーズ動画を定期的に投稿すれば、チャンネル登録を促し、継続的な視聴に繋げられるでしょう。
関連記事:YouTubeを活用した企業の成功事例12選と成功するポイントとは
美容・化粧品業界のSNSマーケティングで成功するためのポイント
美容業界でSNSマーケティングを成功させるためには、ターゲット層に最適な戦略と計画が重要です。成功に向けた3つの重要なポイントを解説します。
ターゲット設定とコンセプトの明確化
まず初めに、「誰に、何を伝えたいのか」を明確にしましょう。ターゲットの年齢層、ライフスタイル、肌の悩みなどを具体的に設定(ペルソナ設定)し、そのターゲットに響くブランドのコンセプトやメッセージを決定することが大切です。たとえば、「30代の働く女性に向けた、時短でできる高品質なスキンケア」といった具体的なコンセプトを打ち出します。
この軸がブレてしまうと、どの投稿も中途半端になり、誰の心にも響かない結果になりかねません。
媒体特性に合わせた魅力的なコンテンツの企画
各SNSプラットフォームの特性とユーザー層を理解し、それぞれに最適化された、視覚的でオリジナリティのあるコンテンツを企画することが重要です。製品の使用方法やビフォーアフターの変化を直感的に伝える動画や画像は特に有効です。
また、季節のイベントやトレンドを取り入れたタイムリーなコンテンツは、ユーザーの関心を引きつけ、エンゲージメントを高める効果があります。
インフルエンサーマーケティングの活用
インフルエンサーを活用したマーケティングは、美容業界で効果的です。影響力のあるインフルエンサーに製品を紹介してもらうことで、そのフォロワー層に対して直接的なアプローチが可能です。
信頼性の高いインフルエンサーによる口コミは、消費者に対して強い影響を与え、製品の購入促進につながります。インフルエンサー選びは慎重に行い、ブランドイメージに合った人物を選定することが成功につながります。
美容業界でSNSマーケティングを行う際には、ユナイテッドアニマルズが提供する「STARLIA」をご活用ください。インフルエンサーとのマッチングを行い、企業ブランドの認知や、コスメの売上促進に向けた施策を支援します。
関連記事:インフルエンサーマーケティングで成果を出す秘訣や成功事例を解説
投稿頻度やタイミングの最適化
SNSマーケティングの成功には、投稿頻度やタイミングを最適化することが重要です。投稿が少なすぎると認知度が低下し、逆に多すぎるとユーザーの関心を失う可能性があります。
また、ターゲットがアクティブな時間帯に投稿を集中させることも、エンゲージメントを高めるために効果的な方法です。各SNSのデータを基に定期的に配信タイミングを調整し、効率的に運用しましょう。
SNSマーケティングの専門家への依頼
SNSマーケティングの効果を最大化するために、外部の専門家に依頼することも有効です。リソースが限られている企業にとっては、専門家のアドバイスやサポートを受けることで効果的なキャンペーンが期待できます。
株式会社ユナイテッドアニマルズが提供する「&WAKE」では、SNSアカウントの運用代行サービスを提供しています。美容業界におけるSNS運用実績も豊富のため、集客力や売上の改善にお困りの際は、ぜひお問い合わせください。
美容・化粧品業界におけるSNSマーケティングの成功事例
SNSマーケティングは、美容業界でブランド価値を高め、商品の売上を伸ばす有効な手段です。
最後に、美容業界におけるSNS運用の成功事例をご紹介します。
株式会社カネボウ化粧品
出典元:株式会社カネボウ化粧品
化粧品ブランド「KANEBO」を展開する株式会社カネボウ化粧品は、YouTubeチャンネル「【I HOPE.】Ch」を活用し、SNSマーケティングに注力しています。2022年に始まった新コンテンツ「化粧愛。」では、出演者が化粧にまつわる想いや希望を語るドキュメンタリー形式の動画を展開。多様性や個性を重視した映像がSNS上で大きな話題となり、ブランドメッセージの効果的な拡散に成功しています。
また、Instagramのインフルエンサー施策によって、2022年発売のUV美容液「ヴェイル オブ デイ」が販売計画比2.5倍のヒットとなりました。
株式会社資生堂
出典:株式会社資生堂
株式会社資生堂は、統合会員プログラム「Beauty Key」やOMO(オンラインと実店舗の融合)を推進し、TikTokやInstagramでのブランドメッセージ発信や、ユーザー生成コンテンツ(UGC)を活用したパーソナル発信とコミュニティ形成に成功しています。
2024年春には「#ファンデ美容液」キャンペーンがTikTok上で話題となり、既存商品の過去最高売上を記録。「パーソナルビューティーパートナー(PBP)」として活動する美容部員のほか、「オムニPBP」というデジタル特化インフルエンサーに育成し、顧客と親近感のある対話を実現しています。
株式会社コーセー
出典:株式会社コーセー
株式会社コーセーは、SNSマーケティングの先進的取り組みとして、「株式会社visumo」の動画コマース機能を活用した新しいコンテンツを公式オンラインサイトに追加。自社スタッフ出演のライブショッピング動画をECサイトでも視聴可能にし、幅広いユーザーへアプローチしています。
動画内の商品紹介からそのまま商品ページへ遷移できる購買体験向上が特徴で、視聴を中断せずに購入可能なピクチャーインピクチャー機能も活用し、サイト内回遊率の向上を実現しました。
株式会社アルビオン
出典:株式会社アルビオン
株式会社アルビオンは、自社キャンペーンの認知拡大と店舗集客を主目的にSNSアンバサダープランを導入しました。27名の写真アンバサダーが店舗での商品使用や店内の様子をInstagramで投稿し、合計223枚の写真素材と54件の投稿を収集。一般ユーザーに近いアンバサダー投稿は「親近感」を、ファンを持つインフルエンサー投稿は「憧れ」をもたらし、両者を使い分けて幅広い層を効果的にアプローチしています。
キャンペーンハッシュタグの投稿は大きく増加し、Instagram上での認知拡大とファン形成に成功しました。投稿素材は複数媒体で無期限に活用され、店舗の魅力発信に貢献しています。
オルビス株式会社
出典:オルビス株式会社
オルビス株式会社はInstagramアカウント(@orbis_jp)を活用し、ブランドらしさを大切にしながらフォロワー視点で「見たい」コンテンツを丁寧に発信しています。テキストやクリエイティブのニュアンスまで細かく調整し、ブランドの世界観を作り上げながら運用しています。
リアルな口コミ(UGC)やアンバサダー施策も活用し、インフルエンサーとは異なる身近な信頼感で高いエンゲージメントを獲得。投稿はブランドメッセージの訴求を意識しつつ、フォロワーとの日々の交流を楽しむ場として活用されているのが特徴です。
ロート製薬株式会社
出典:ロート製薬株式会社
ロート製薬株式会社は、若年層に向けてTikTok(@rohtotiktok)を中心にスキンケア動画を投稿し、流行音楽を使用した短尺動画で商品の使い方をわかりやすく伝えています。
コメント返信を丁寧に行うことでユーザーエンゲージメントを向上させているほか、プチプラ商品を扱うことで手軽さをアピール。ターゲット層の共感と拡散の促進も図っています。これにより、TikTok上での存在感を高め、SNSマーケティングの成功につなげました。
株式会社伊勢半
出典: 株式会社伊勢半
株式会社伊勢半は、複数のブランドを横断で連携させるため、ファンサイトを開設し、SNS投稿を連携表示しています。これにより利用者が単一ブランドだけでなく複数ブランド商品に関心を持つ機会を創出し、リピート率向上を実現しました。
顧客データの活用でユーザーの購買傾向を把握し、SNSを介したブランド横断のマーケティング戦略でファンの囲い込みに成功。ファンサイトとSNSの連動による顧客接点強化が特徴的です。
美容・化粧品のSNSマーケティングに関するよくある質問
最後に、美容・化粧品業界のSNSマーケティングに関するよくある質問とその回答をまとめました。
予算が限られていてもSNSマーケティングはできる?
SNSアカウントの開設や投稿は基本的に無料で行えるため、予算が限られていても始められます。まずは、ターゲット層が多く利用するSNSを1つに絞り、継続的に質の高いコンテンツを発信することから始めましょう。
ユーザーが投稿した写真や感想(UGC)を紹介したり、コメントで積極的に交流したりすることで、広告費をかけずに認知度や好感度を高めることが可能です。
コスメの投稿で注意すべき法律(薬機法など)はある?
美容やコスメに関する投稿では、「薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性および安全性の確保等に関する法律)」には注意が必要です。化粧品の広告では、認められた効能効果の範囲を超える表現は禁じられています。
【NG表現の例】
「シミが消える」「ニキビが治る」「アンチエイジング」など、医薬品と誤認されるような効果をうたう表現。
【OK表現の例】
「肌をすこやかに保つ」「乾燥による小じわを目立たなくする」「肌にうるおいを与える」など、化粧品に認められた56の効能効果の範囲内での表現。
企業自身の投稿はもちろん、インフルエンサーにPRを依頼する場合も、薬機法を遵守した表現を徹底するよう管理する必要があります。
薬機法に関する規制は非常に厳格であり、解釈が変更される可能性もあります。本記事の情報はあくまで参考とし、広告表現については必ず自社の法務担当者や専門家、管轄の行政機関に最終確認を行ってください。
参考:厚生労働省「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」
炎上を防ぐために気をつけるべきことは何?
炎上を防ぐためには、投稿前の複数人によるチェック体制が不可欠です。差別的な表現や、誤解を招くような不確かな情報がないか、客観的な視点で確認しましょう。また、他者の著作権や肖像権を侵害しないことも重要です。
万が一、批判的なコメントが寄せられた場合は、感情的にならず、迅速かつ誠実に対応することで被害を最小限に抑えられます。事前に社内でコメントへの対応方針を決めておく「ソーシャルメディアポリシー」を策定しておくことがおすすめです。
インフルエンサーを選ぶ際のポイントは?
インフルエンサーマーケティングの人選については、以下のポイントが重要です。
- ブランドとの親和性
- フォロワーの質とエンゲージメント
- 過去のPR投稿の確認
- 薬機法などへの理解
まず、インフルエンサーの世界観や普段の投稿内容が、自社のブランドイメージや商品のコンセプトに合っているかを確認しましょう。これは「ブランドとの親和性」を見極めるために重要です。次に、フォロワー数だけでなく、フォロワーの属性がターゲット層と一致しているかを確認します。さらに、「いいね」やコメントから、フォロワーと良好な関係を築けているかという「フォロワーの質とエンゲージメント」にも注目しましょう。
さらに、過去のPR投稿が誠実で説得力のある内容かをチェックすることも欠かせません。美容業界においては、リスク回避の観点からも、「薬機法」に関する知識をきちんと持っているインフルエンサーを選ぶことも重要でしょう。
関連記事:インフルエンサーへのPR依頼方法とは?施策の種類や費用、依頼時のポイントなどを解説
まとめ:美容・化粧品SNSマーケティング成功の鍵は戦略的な媒体活用
美容業界におけるSNSマーケティングは、ブランド認知度を高め、顧客との関係を強化する上で重要な手法です。InstagramやTikTokなどのビジュアル重視のSNSは、化粧品やコスメの魅力を視覚的に伝えるのに効果的です。
ただし、高品質なコンテンツ制作のコストや、炎上リスクといった課題も存在します。効果的なSNS運用を実現するためには、明確な戦略のもと、各媒体の特性を活かしたアプローチが不可欠です。
戦略立案から日々のコンテンツ制作、効果測定まで多岐にわたる業務にリソース不足やノウハウ不足といった課題をお持ちでしたら、専門家へ依頼することも検討しましょう。
SNS運用代行・マーケティング支援なら
ユナイテッドアニマルズへ
ユナイテッドアニマルズでは、インフルエンサーのマネジメント・プロデュース・育成およびクライアント企業のマーケティング戦略立案・広告・宣伝支援を行っています。
また所属インフルエンサーによるプライベートブランドの開発、クライアント企業とのタイアップ商品開発、販売も行っています。
資料請求のご希望やご相談はお気軽にお問い合わせください。